パイオニアは10月2日、カロッツェリアの新型『サイバーナビ』を発表した。その新たなポジショニングが“オンデマンドカーナビ”という立ち位置だ。NTTドコモが提供する「In Car Connect」に対応することで、車内を多彩なエンタテイメント空間へと発展させたのだ。
◆YouTubeは見放題だけでなく、バックグラウンドでの再生にも対応
この「In Car Connect」は、すでに日産の新型スカイラインが対応しているが、市販カーナビが対応したのは新型「サイバーナビ」が初。NTTドコモが提供する4G LTE回線を使用するもので、最大のポイントは容量制限も通信速度の低減も一切ない、いわゆる“つなぎ放題”のネット環境を提供することだ。しかも、新型サイバーナビ購入した上でこの契約をすれば1年間は無料で使用できる。1年経過後は用意されたプラン(1年間1万2000円、30日1500円、1日500円)から好みを選べばいい。中でも1日プランはクルマを週末のドライブにしか使わない人にとって最適なプラン。ロングドライブなど必要な時にだけ使うことができるからだ。
もう一つ、この“つなぎ放題”の魅力を実感できるのが、自宅のレコーダーをリモート再生できるレコーダーアクセス機能の搭載だ。これは新型サイバーナビに搭載されたデジオン製「DiXiM Play for carrozzeria」アプリを使うことで実現するもので、この機能を使えば自宅のレコーダーで録り貯めた番組がいつでも視聴できるほか、放送中のリアルタイムの番組をサイバーナビ上で見られるようになる。サイバーナビにも地デジチューナーは搭載するが、自宅のレコーダーをコントロールすることで、たとえば自宅とは異なるエリアに出掛けてもいつも見ている番組がそのまま視聴できる。さらにはレコーダーで受信できているBS/CSの衛星放送まで見られるわけで、このメリットはかなり大きいと思う。
この“つなぎ放題”では、車内Wi-Fiスポットとしても活用できるのも大きな特徴だ。社得することになるので、その分だけ通信速度は遅くなるにしても、車内Wi-Fiが制限なしで使えるようになるのは嬉しい限り。パケット契約を少なめにしていても、この中に入ればそれを気にすることなく存分にネット接続が楽しめるのだ。さらに、AmazonのFire TV StickをHDMI端子に差し込み、このWi-Fi機能を活用すればAmazonのPrime VideoやAmazon Musicの再生も可能となる。