【MaaS】メガシティの中で生まれる、コンチネンタルの考えるモビリティプラットフォーム…コンチネンタル ボディ&セキュリティ 日本OEM統括責任者 青木英也氏[インタビュー]

【MaaS】メガシティの中で生まれる、コンチネンタルの考えるモビリティプラットフォーム…コンチネンタル ボディ&セキュリティ 日本OEM統括責任者 青木英也氏[インタビュー]
  • 【MaaS】メガシティの中で生まれる、コンチネンタルの考えるモビリティプラットフォーム…コンチネンタル ボディ&セキュリティ 日本OEM統括責任者 青木英也氏[インタビュー]

2019年9月に開催されたフランクフルトモーターショーでは、ボッシュやZF、コンチネンタルといったサプライヤーの動きに注目が集まっている。OEMメーカーがCASEやMaaSに事業モデルをシフトさせるのに合わせ、サプライヤーも独自の電動化やコネクティビティの戦略、モビリティサービスを意識したプラットフォーム構想を打ち出しているからだ。

その中、コンチネンタルが考える次世代プラットフォームとはどういうものか。話を聞くと、同社の戦略のベースはMaaSというより、北米、中国、アジアで進むメガシティに対する戦略として捉えているという。どういうことだろうか。インタビューに答えてくれたのは、コンチネンタル ボディ&セキュリティ 日本OEM統括責任者 インテリア日本担当 青木英也氏だ。

モビリティー領域におけるプラットフォーマの戦い方~コンチネンタル、Googleの戦略~セミナーはこちら

まず、簡単に部署の業務内容やご自身の担当について教えてください。

インテリアという名前があるので内装のイメージがありますが、車両の構成要素でいうと、パワートレーンとブレーキを含むシャーシ&セーフティを除く車体全体の装備、機器を管轄する事業本部をみています。具体的には、車体エレクトロニクス全体、コネクティビティ、クラスターまわりのHMIや操作系、商用車のエレクトロニクスの4つの事業部があります。エンジン/トランスミッションのECUと制御系、ブレーキやサスペンションのECUと制御系は含まれません。

モビリティプラットフォームというと、国内ではMaaSの話になりがちです。コンチネンタルはメガシティトレンドに注目したプラットフォームを考えていると聞きました。

日本ではMaaSがひとつのトレンドになっていますが、グローバルで見ると意外と通じないことがあります。メガシティーという言葉は以前からありますが、北米や新興国では、技術革新等による都市部への急速な人口集中傾向がみられます。10年、20年前は1000万都市の数は世界でも限られていましたが、近年、その数がどんどん増えています。高度に集約化された都市部は、産業や雇用を生み高度な生活を可能にすると同時に、さまざまな課題や問題が発生します。社会的な問題もありますが、高齢化や交通問題は多くのメガシティーでみられる特徴です。

人口が集中するメガシティでは、渋滞や駐車場の問題から、移動に対してクルマが最適解にならなくなってきます。クルマは、新しいサービスや移動に対応する必要があります。高齢化に対するソリューションに自動運転やライドシェアがあるように、メガシティの課題への取組みが重要です。

メガシティは、それ自体が新しいサービスや市場を生むものですが、同時に課題を解決することで付加価値を高め、新しい市場の創設につながります。

メガシティにおいてクルマに必要な機能はなんでしょうか。

クルマのつながる機能、コネクティビティが強化されていくと思っています。2020年には2憶5千万台のクルマがつながっていると予測されています。クルマがつながること、とくにメガシティにつながることで、新しい価値が生まれます。

コネクティビティは重要ですが、同時にセキュリティの問題を考えなくてはなりません。利便性を確保しながら、安全につながる必要があります。この問題はユーザーに認識されにくく、コスト負担の理解も得られにくいものです。安全であることが当たり前とされるクルマにおいては避けて通れない問題です。

もうひとつの特徴は、クルマの世界がITと同じになるということです。車両のセキュリティは、通信や処理内容を徹底的に監視する必要があります。ECUのセキュリティ耐性、車載ネットワーク(CANなど)のセキュリティ、外部やインターネットとつながるナビやIVIのテレマティクス機器と運転席まわりのHMIシステム、つながる先にあるバックエンドのサーバーやクラウドのセキュリティです。

メガシティという視点で見た場合、コンチネンタルにとってのモビリティプラットフォームとはどんなものになるのでしょうか。

プラットフォームはハードウェアの話ととらえています。車両の各コンポーネントをハードウェアプラットフォームとして考え、一定の共通化を行います。その上にソフトウェアでどう付加価値をつけていくかを考えます。ハードウェアの進化は今後進むでしょうが、プラットフォームとして考えると、付加価値は主にソフトウェアが生み出すことになります。

ソフトウェアしだいで、さまざまな機能やサービスを実現できるプラットフォームとしての車両をどう作っていくかが、モビリティ市場を制する鍵になると思います。

しかし、ソフトウェアだけですべての機能に対応できるわけでもありません。技術革新を採り入れたりハードウェアの新しい機能で生まれる価値やサービスも存在ます。かといって、ハードウェアを固定化しすぎると、革新が生まれなくなります。ハード、ソフトの両輪で考える必要があります。

最後にこれからのクルマの変化についての考えをお聞かせください。

以前のクルマは、パワートレーンを中心とした進化が本流でした。A地点からB地点に、いかに速く快適に移動できるか。これがクルマを選ぶ基準でもあり、自動車市場をけん引する原動力でもありました。時代とともに燃費の良さ、ナビなどの運転支援、さらに安心・安全と、選ぶ基準も多様化しています。

メガシティの時代では、これらに加え、自動運転、コネクテッド、シェアリング、マルチモーダルへの対応が求められています。

モビリティー領域におけるプラットフォーマの戦い方~コンチネンタル、Googleの戦略~セミナーはこちら

《中尾真二》

編集部おすすめのニュース

特集