ハンドル非搭載のバスで公道を自律走行…7月5日まで東京イタリア街で

歩行者や一般車両を自動的にセンシングして停止。停止時間が長くなることもあったが、走行自体はスムーズそのものだった
  • 歩行者や一般車両を自動的にセンシングして停止。停止時間が長くなることもあったが、走行自体はスムーズそのものだった
  • 6層スキャンを行う3次元LiDAR。車両の前後2箇所に接地した。後方に見えるGPSは今回使っていない
  • 主に歩行者検知に使う2次元LiDARは前後左右6カ所に設置
  • サイドに取り付けた2次元LiDAR
  • NAVYA ARMAに接地したるカメラは今回走行用として使っていない
  • 一般車両や歩行者が行き交う公道を走行する実証実験SBドライブの「NAVYA ARMA」
  • NAVYA ARMAの車内。定員は最大11名。向かい合って乗車する形となる
  • 乗り合いバスのカテゴリーであるのと、19km/h未満の低速走行であるため、シートベルトは装備していない

SBドライブは7月3日、東京・新橋駅近くの東京汐留イタリア街において、ハンドルを搭載しない自動運転バス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」による自律走行の実証実験の模様を報道関係者に公開した。明日から5日までは一般ユーザーの同乗も含めた実証実験を行う。

実証実験に使用する「NAVYA ARMA」は自動運転を前提に設計されたフランス製バスで、道路運送車両の保安基準第55条による基準緩和認定を受けてナンバーを取得。自動運転を前提に設計された車両が、専用空間でなく一般車両や歩行者が行き交う公道を走行するのは国内では初めてになるという。

車両には車両の周囲に取り付けた6つの2次元LiDARと、前後2つの3次元LiDARを搭載。このセンサーによって取得したデータと、あらかじめ準備した高精度マップをマッチングさせて低速走行する。走行速度やセンサーによる障害物の検知範囲などはSBドライブがあらかじめ設定し、ルートは約200mで所要時間は4~5分を予定。途中にバス停は設けず、ルートを一回りした後、出発地に戻ってくる。

走行情報はSBドライブが提供する自動運転バス運行プラットフォーム「Dispatcher(ディスパッチャー)」と連携でき、遠隔地から走行監視や車両の停止・発進、運転手への指示などが行える。また、車両に搭載されているカメラは走行用としては用いず、ドライブレコーダーとして状況記録にのみ使用。GPSレシーバーも搭載しているが、実証実験の場所がビルの谷間でマルチパスの影響が大きく、今回の実験では使っていない。

NAVYA ARMAは11人乗りのEVバスで、乗客は向かい合って座ることが可能。19km/h未満の低速走行ということで、シートベルトは装着していない。これまでの実証実験と同様、走行時は万一トラブルが発生した場合に対応する保安要員が乗車。トラブル発生時には専用コントローラーを使って対応を図れるようにするなど、不測に事態に備えた安全措置を講じている。

実証実験の場所は、文字通りイタリアの雰囲気を醸し出した洒落た雰囲気。昼下がりとあって、それほど人の往来は多くなかったが、それでも道路を横切る歩行者や配達車両が行き交い、実験車両はそれを上手に判断してルートを周回していた。走行中は歩行者の往来で一時停止を余儀なくされる場面も少なくなかったが、特に感心したのは、対向車とすれ違いが難しい路地に入る際、向かってくる車両が出て行くのを待ち、それから路地へと入っていったこと。そうした判断も自動で行っているのだという。

SBドライブでは、今回の実証実験を踏まえ、自動運転バスの事業化に向け、技術の積み上げを行っていく考えだ。なお、一般の募集は既に終了している。

《会田肇》

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