国交省が2年間で2度脱線の熊本電鉄へ改善指示…最初の脱線を受けた対策が不充分

2年間で2度の脱線事故が発生した藤崎線藤崎宮前~黒髪町間の併用軌道区間。2回目の脱線箇所の近くで、最初の脱線を受けて求められていたPC枕木への交換が未着手であったことが確認された。
  • 2年間で2度の脱線事故が発生した藤崎線藤崎宮前~黒髪町間の併用軌道区間。2回目の脱線箇所の近くで、最初の脱線を受けて求められていたPC枕木への交換が未着手であったことが確認された。

国土交通省九州運輸局は4月24日、熊本電気鉄道(熊本電鉄)藤崎線黒髪町~藤崎宮前間で1月9日に発生した脱線事故について、熊本電鉄に対して改善指示を行なったことを明らかにした。

この事故は、2両編成の2両目の後部台車が2軸とも脱線したもので、国土交通省運輸安全委員会の中橋和博委員長は1月29日の会見で、軌間拡大が原因である可能性が高いことを示唆していた。

熊本電鉄では、同一区間で2017年2月22日にも軌間拡大による脱線事故が発生していたが、国土交通省ではそれを受けて2018年11月26日から保安監査を実施。2回目の事故についても調査を行なった結果、「1回目の脱線事故を受けた再発防止対策(PCまくらぎ化)が、2回目の脱線事故が発生した箇所近傍の半径100mの曲線の一部で実施されていなかった」ことを確認したとしている。

工事計画や意志決定に関する記録がないことや、意志決定が安全統括管理者のみで行なわれていたことなども合わせて確認されており、改善指示では、計画的な対応や脱線箇所の速やかな改善、申請や報告といった各種手続きを行なう際の書類には関連する必要な情報を記載することなどが求められた。再び違反した場合は事業改善命令を出す可能性にも触れている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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