小糸が自動車用ランプにカメラとLiDARを一体化、将来はミリ波レーダー…CES 2019

小糸製作所が開発したるセンサー内蔵ランプ
  • 小糸製作所が開発したるセンサー内蔵ランプ
  • ディスプレイには、カメラとLiDARが検知している情報がリアルタイムに表示されていた
  • 一部をアップするとLiDARやカメラが見えた
  • センサの配置図
  • 四隅に設置することで周囲を360度にわたって監視が可能になる
  • 自動運転車である音を表示する一例
  • 路面に必要な情報を投影して道路状況をいち早くキャッチする
  • CES2019に出展した小糸製作所のブース

ヘッドランプメーカーの小糸製作所は前年に引き続きCESへ出展。2025~30年頃のモビリティ社会に向け、センサ内蔵ランプやコミュニケーションランプの実機デモなど、「光」をテーマとする同社の製品・技術の役割や有効性を紹介した。

同社の展示で最も目を惹いたのが、LiDARやミリ波レーダー、カメラなどのセンサを内蔵して一体化したランプだ。自動運転にはセンサー類が数多く搭載されるが、開発の現場ではデザイン性も含め、搭載すべき場所が思うように確保できないのが悩みだ。一方でクルマにとってヘッドランプは外せない装備であり、常に“一等地”に配置される。つまり、ここにセンサ類を一体装備すればより柔軟な設計が可能になるというわけだ。

この実現にはセンサ類の小型化が欠かせず、カメラの小型化は簡単だが、LiDARやミリ波レーダーの小型化は難しい。そのため、小糸ではこの発想をこれまでも提案してきたものの、従来はあくまで模型によるアイディアにとどまっていた。CES2019では実際に動作するセンサを組み込んた試作品を披露。出展物にはカメラとLiDARが組み込まれており、特にLiDARは複数のベンチャー企業との協業により小型化と信頼性を高めて作り上げた。将来はミリ波レーダーも組み込んでいく予定だという。

車両への展開例としては、無人シャトルの四隅に搭載して周囲360度を監視し、運用ではヘッドランプとリアランプいずれでも使える、いわば電車のような使い方を想定しているという。

他に、自動運転社会において周囲の車両や歩行者との情報伝達やコミュニケーションは極めて重要となるが、自動運転車であることなど表示することや、キャッチした道路情報を路面に投影する「コミュニケーションランプ」を出展した。

《会田肇》

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