アウディ e-tron GT コンセプト、590馬力の4ドアEVスポーツ…ロサンゼルスモーターショー2018

アウディ e-tron GT コンセプト
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アウディは11月28日、米国で開幕したロサンゼルスモーターショー2018において、『e-tron GTコンセプト』(Audi e-tron GT concept)をワールドプレミアした。

アウディは2018年9月、ブランド初の市販EVとして、アウディ『e-tron』を発表した。ロサンゼルスモーターショー2018で初公開されたe-tron GTコンセプトは、このアウディe-tronに続くEVを提案するコンセプトカー。e-tron GTコンセプトは、4ドアのEVスポーツカーとなるのが特徴だ。e-tron GTコンセプトは、アウディの高性能車部門、アウディスポーツが開発を担当した。ルーフには、カーボンファイバー使用し、アルミ製部品も多く用いた。これらの技術は、アウディと同じくフォルクスワーゲングループに属するポルシェと共同開発されている。

e-tron GTコンセプトのデザインは、アウディのDNAに沿ったものだ。『A5スポーツバック』や『A7スポーツバック』にも通じる4ドアクーペのボディは、アグレッシブなフォルムが特徴。フラットでワイド、ロングホイールベースによって、グランツーリスモらしいデザインを表現する。ボディサイズは全長4960mm、全幅1960mm、全高1380mmだ。タイヤは、285/30R22サイズを装着する。

インテリアには、最新のデジタルコクピットを採用する。ドライバーの正面のメータークラスターとダッシュボード中央のタッチスクリーンには、ブラックパネル仕上げとした。ナビゲーションシステムや各種インフォテインメント機能メニューを含めて、ドライバーの好みに応じて、カスタマイズが可能だ。タッチスクリーンは、触覚フィードバックによってコントロールできる。スポーツシートを採用しており、リサイクル繊維で作られた布地を、シートクッション、アームレスト、センターコンソールに使用した。カーペットには、使用済みの漁網から作られた再生ナイロンを用いている。リアの大型テールゲートには、最大450リットルの荷物が積載でき、ボンネットの下にも100リットルの積載容量を備える。

EVパワートレインは、前後に搭載したモーターが、最大出力590hpを引き出し、トルクベクタリング付き電気4WDの「クワトロ」によって4輪を駆動する。電子制御の4WDシステムは、路面の状態や走行状況に応じて、左右の車輪間だけでなく、前後アクスル間の駆動トルクを調整する。動力性能は0~100km/h加速がおよそ3.5秒で、12秒間で200km/hに到達する。最高速度は240km/h(リミッター作動)。連続してフル加速が行えるよう、冷却システムがモーターやバッテリーを最適に冷却する。1回の充電での航続は、新燃費基準のWLTPモードで最大400kmだ。リチウムイオンバッテリーは蓄電容量が90kWh以上で、フラットなデザインとして、フロア下に搭載される。アウディによると、車両の重心はスポーツカーのアウディ『R8』並みに低いという。

回生システムによって最大で30%航続距離を伸ばすことが可能だ。回生システムは、2個の電気モーターを使用し、電気油圧的に統合されたブレーキコントロールシステムを活用する。ここでは、3種類の異なる回生モードを組み合わせて使用する。それらは、シフトパドルのマニュアル操作によって起動するコースティング回生、予測効率アシスト経由で自動的に起動するコースティング回生、そして電気と油圧による減速をスムーズに移行するブレーキ回生がある。0.3G以下の減速では、エネルギー回生は電気モーターだけが担当し、従来のブレーキは使用しない。これは、すべての減速シーンにおける90%以上に相当し、実質的に通常のブレーキ操作では常に、エネルギーがバッテリーに戻されることになる。通常のホイールブレーキは、ドライバーがブレーキペダルを踏んで、0.3Gを超える減速が発生したときにのみ使用される。ブレーキ性能を低下させずに、ハードなブレーキングを繰り返すことができるセラミックディスクを装備する。

e-tron GTコンセプトには、800ボルトシステムが装備されており、従来のシステムと比較して充電時間が大幅に短縮される。バッテリー容量の80%を充電するのに必要な時間はおよそ20分で、320km以上の航続を可能にした。また、「アウディワイヤレスチャージング」による非接触充電を行うことも可能だ。非接触充電を行う場合は、駐車するフロアに1次コイルを備えた充電パッドを置き、電源に接続する。交流電流の磁場により、空間を隔てて、車両のフロアに設置された2次コイルに交流電圧が生み出される。なお、アウディはe-tron GTコンセプトの量産モデルについて、約2年後に登場する、としている。

《森脇稔》

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