地震発生、自動車と衝突…西武鉄道で大規模災害を想定した復旧訓練[フォトレポート]

2018年度総合復旧訓練(玉川上水車両基地)
  • 2018年度総合復旧訓練(玉川上水車両基地)
  • 2018年度総合復旧訓練開会式
  • 各部司令
  • 発煙筒で対向列車に警告する運転士。ヘルメットとたすきを着用する。
  • 車掌(背中)と運転士の連絡
  • 至近の玉川上水駅から非常梯子を持ってくる。
  • 非常梯子の設置
  • 乗客の避難

西武鉄道は13日、大規模災害を想定した「2018年度総合復旧訓練」を玉川上水車両基地(東京都東大和市)で実施した。地震などの大規模災害による事故を想定し、災害が発生したとき、旅客の安全を最優先に、早期に復旧できるよう毎年実施している実践的な訓練だ。

2018年度は、地震の影響により線路の一部が陥没したほか、踏切道で乗用車と電車が衝突し、乗客に負傷者が多数生じたという想定で、東京消防庁北多摩西部消防署と合同で訓練を実施した。さらに、2014年12月に策定した「被害者支援計画」に基づき、被害者家族へ適切に情報提供するための、被害者支援室設置訓練も行なった。

訓練には西武鉄道各部署から参加したほか、乗客役として一般市民も参加、避難後は引き続き訓練を見学した。また西武鉄道や関連会社社員ら多数が見学した。

●想定

11月13日10時、西武線内に震度6弱の地震が発生した。玉川上水~武蔵砂川駅間の線路が一部陥没したほか、地震の影響により、玉川上水第2号踏切上で乗用車(ハイブリッド車)と列車が接触して停止、その際乗客に重傷者を含め多数の負傷者が発生した。西武沿線では地震の影響により多数の被害が発生し、池袋線の被害が甚大なため、新宿線を早期に復旧させることを特定災害対策本部で決定した。西武鉄道の通信設備の使用は一部を除き可能。

●訓練

-- 乗務員及び駅係員による事故処置訓練、避難誘導訓練
-- 保線係員による線路の陥没個所復旧訓練、大型保線機械による線路の整備
-- 車両係員による脱線復旧訓練
-- 電気係員による踏切警報機倒壊復旧訓練、電車線不具合復旧訓練
-- 災害状況を確認するドローンのデモ飛行(協力:西武建設)

閉会式で若林久社長は「今年は大阪北部地震、西日本豪雨、北海道胆振東部地震が発生するなど多くの災害が発生した。災害は予想できないが、実際に起きるものだ。充実した有意義な訓練ができた」と講評した。

《高木啓》

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