60周年、1億台生産記念…スーパーカブの軌跡

60周年、1億台生産記念…スーパーカブの軌跡
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『スーパーカブの軌跡』
世界を駆けるロングセラー 1952-2018
責任編集:小林謙一 自動車史料保存委員会
発行:三樹書房
定価:本体価格2800円(消費税除き)
発売:2018年11月4日
ISBN978-4-89522-696-7

ホンダ『スーパーカブ』がデビューしたのは1958年なので、今年で60周年を迎えるロングセラー商品だ。その歴史をたどる1冊が刊行された。

スーパーカブの前モデルとなる『カブF号』の開発コンセプトについて本田宗一郎は、「世界で一番軽い、スマートで、取り扱いの簡便な、燃料消費の少ないこと」と社内報で述べている。これこそがまさにスーパーカブにまで連綿とつながる重要なキーワードとなっている。

スーパーカブがデビューして60年、仕事やレジャーに使われる小型実用オートバイとして世界各国で1億台以上が生産されている。そのスタイルはほとんど変えずに、エンジンをはじめ様々なところに手を加えながら“進化”し、完成度を高めてきた。また、その実用性の高さから、これをベースとしたレジャーモデル、『クロスカブ』なども登場し、ますます台数を伸ばしていくことになる。

本書では1952年に登場した『カブ号』にまでさかのぼり、その開発過程やエピソードを交えながらその歴史を紐解いている。また、後半では歴代スーパーカブのカラーカタログを掲載。それを見ることでその時々の様相がうかがえ興味深い。巻末にはスーパーカブに関する年表や台数変遷も掲載。

なお、本書は2012年刊行の同書の内容に、その後の変遷と新たに発見された情報などを追加した増補新訂版で、全国書店1000部配本である。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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