40年変わらないヤマハSR400
1978年にデビューし、2017年8月に生産を終了したヤマハのロングセラー『SR400』が「二輪車平成28年排出ガス規制」に適合し復活、11月22日より販売を開始する。40年前とほぼ変わらないスタイルで長く愛され続けてきたSR400だが、その購入層を見ると驚きの事実が明らかになった。
ヤマハSR400は、心地よい鼓動感のビッグシングルエンジン、シンプルかつ美しいスタイリング、キックスターター方式など、1978年の発売以後も各時代ごとの環境対応や熟成と深化を重ね、「SRらしい」個性や「オートバイらしさ」を守り続けている。
復活した新型も、空冷エンジンはそのままに、O2フィードバック制御のFI(フューエルインジェクション)や、蒸発ガソリンの外気への排出を低減するキャニスターの採用などで排ガス規制に対応。従来の乗り味とスタイリングはそっくり受け継がれている。「キックスターター」をあえて残しているのも、味わい深い。
幅広い世代に愛される理由
そんな「40年前ほぼそのまま」なSR400だが、かつてのバイク少年やリターンライダーにのみ受けているかと思いきや、10代、20代の若年層にも広く支持されているのだという。ヤマハによると、その内訳は以下の通り。
ヤマハ SR400 新車購入車の年齢層と購入形態。幅広い年齢層に受けていることがわかる
■SR400の国内新車購入者の年齢層(2017年データ)
10代:3%
20代:22%
30代:22%
40代:25%
50代:20%
60代以上:8%
なんと10~20代で全体の25%、30代、40代もそれぞれ20%超と、世代を問わず幅広く購入されているという。また、その購入形態を聞くと、初めて購入するバイクとしてSR400を選んでいる層が59%にものぼることがわかった。
ヤマハは「免許を取って初めて購入するバイクとしても人気。ユーザーのプロフィールを見ても、学生や会社員、デザイナーやアーティストなど、さまざまなマインドを持つ人々に選ばれている」と分析する。昔ながらのスタイル、機構をほぼそのままに「新車で」手に入れられる点が、愛される秘訣なのかもしれない。
また、SR400の復活と同時に、40周年記念車「SR400 40thアニバーサリーエディション」の発売も発表されていたが、11月22日の発売を前に限定500台はすでに完売したという。職人の手作業によるサンバースト塗装や特製エンブレムなどを追加し、ベース車から約12万円高にもかかわらず“瞬殺”。SR人気はまだまだ続きそうだ。