JR東海は5月30日、東海道新幹線で運用している「軌道状態監視システム」の次期システムを、6月から確認試験車のN700Sに搭載することを明らかにした。
「軌道状態監視システム」とは、軌道の状態を営業列車で計測し、集められたデータをリアルタイムに運行指令などへ送信するシステムで、軌道の日々の状況を把握しての保守作業を可能にしている。
現行のシステムでは、レールの上下方向のずれのみしか計測できず、70km/h未満での計測が困難だが、次期システムでは加速度計やレーザ変位計、ジャイロといった汎用のセンサーを組み合わせて、左右方向のずれや左右レール間の距離・高低差も計測できるようになるほか、独自に開発した演算プログラムにより最低30km/hからの計測が可能になる。
これにより、保守作業の時期をより適切に選ぶことができるため、乗り心地がさらに向上するとしている。