駐車場のシェアリングサービス「akippa」を運営するakkipaは、アートと共同で、IoTを活用したゲート式駐車場コントロールシステム「シェアゲート」を開発した。9日、発表した。
シェアゲートは、駐車場出入口のゲート機器に取り付ける機器で、Bluetoothの受信部とテンキー入力部からなる。駐車場利用者はゲートを通過する際、akippaアプリからBluetoothで接続するか、テンキーでakippaから発行される暗証番号を入力することでゲートを開閉することができる。シェアゲートを導入することで、ゲート式駐車場において「事前予約」と「スマホ決済」を無人で実現することが可能とする。
プレゼンテーションにはakippaの金谷元気代表取締役社長CEOが登壇し、意気込みを語った。
「世の中になくてはならないサービスを作っていきたいと思ったとき、駐車場問題を知った。これを解決するためにakippaを作った。駐車場シェアリングサービスは、楽天やソフトバンクなどの大手が参入するなど競争が激化しているが、競合よりも先回りしていきたい」
「サービス規模は今のところ他社をリードしている。会員数は70万人に達し、月5万人のペースで増えている。登録された駐車場も2万か所を超えた。シェアゲートの開発などを通じてこれからも成長していきたい」
また、同社の強みについて聞かれた金谷氏はこう答えた。
「当社の強みは、サービスをどんどん企画して使い勝手を良くしていくところ。今までの蓄積のなかで、ユーザーが何を求めているか、どう対応するかというノウハウがある。また今後は、大手に負けないよう資金をきちんと集めて投資もしていく」
記者会見の後には、実際の駐車場を使ってデモンストレーションが行われた。ゲート式駐車場は通常、入り口と出口の両方にゲートが設置されているため、シェアゲートの端末も両方に設置する。既存の発券機・精算機に、インターホンのようなシェアゲート端末を後付けする形だ。
スマートフォンのアプリを起動すると「開錠」ボタンが表示される。それをタップするとゲートが上がり、退去時には同時に決済が行われるしくみで、技術的には「Bluetooth Low Enegyを利用しており、接続確認などは不要ですぐに繋がる」(説明員)とのこと。
デモンストレーションにおいても、特に窓を開けるなどの手間も必要なく、車内でアプリを起動し、ボタンをタップしてゲートが開き、スムーズに駐車場を出る様子を確認することができた。