タイムアライメントの目的とは?[サウンドチューニング大辞典]

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クルマの中では、リスニングポジションが片側に寄ってしまう…。
  • クルマの中では、リスニングポジションが片側に寄ってしまう…。
クルマの中で良い音を聴こうと思ったときに頼りになる「サウンドチューニング」機能。当コーナーではこれについて、成り立ちから使い方までを1つ1つ考察している。今週からは新章に突入し、「タイムアライメント」についての解説を開始する。

今回はまず、「タイムアライメント」が何を目指すものなのかを紹介していく。

ところで、クルマの中はリスニングルームとしての条件が整っている。その最たる要因は、「大きな音で音楽を聴けること」。自宅では大きな音で音楽を聴きにくい。一軒家であっても隣家との距離が近ければ大きな音は出しづらい。集合住宅であればその傾向はさらに強まる。

対してクルマの中では、自分の好きな音楽を好きな音量で聴くことが可能となる。さらには1人で乗ることも多いので、家族に対して気を使う必要もない。また、車窓の景色と音楽がシンクロして楽曲の感動力が上がる、なんて効果が発揮されることもある。車内には音楽を聴く場所としての利点が多々存在しているのだ。

しかし…。

音響的なコンディションはよろしくない。良くないポイントは主に2つある。1つ目は「車内が狭いこと」。狭いがゆえに音が窓ガラスやパネルで反射したりシートで吸収され、周波数特性が乱れがちとなるのだ。ただしこれについては、「イコライザー」を駆使することで対処が可能となる。

悪条件の2つ目は、「リスニングポジションが左右のどちらかに片寄ること」。

“ステレオ”とは、音楽を左右のchに分けて録音し、それを左右のスピーカーで再生することで音楽を立体的に再現しようとするものだ。そしてその効果を最大限発揮させるためには、1つの絶対条件が存在する。それは「左右のスピーカーから等距離の場所にリスニングポジションを取ること」である。クルマの中では、この絶対条件がそもそも崩れているのだ。

「タイムアライメント」は、これを是正するための機能である。近くにあるスピーカーに対して音を発するタイミングを遅らせる処置が可能になる。結果、あたかも左右のスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況を作り出せる、という機能なのである。

今週はここまでとさせていただく。次週以降もさらに「タイムアライメント」について深掘りを続けていく。お楽しみに。

【サウンドチューニング大辞典】第3章「タイムアライメント」その1 目的とは?

《太田祥三》

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