【サウンドチューニング大辞典】イコライザー…反射音の弊害

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グラウンドゼロの『GZDSP 6-8X』のサウンドチューニング画面。
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カーオーディオの仕上がりの音の善し悪しに大きな影響を与える「サウンドチューニング」について、そのメカニズムや運用方法を1つ1つ解説しようと、当新連載をスタートさせた。今回はその第2回目として、「イコライザー」の役割解説の続編をお届けする。

前回、カーオーディオではリスニング空間が狭いために周波数特性が乱れがちとなり、ゆえにそれを整える(補正する)ために「イコライザー」が必要だと解説した。さらには、周波数特性の乱れを生む要因の1つが“反射音”である、とも説明させていただいた。今回はそれに引き続き、“反射音”がどのような悪さをするのかを解説していく。

“反射音”はさまざまな悪さをする。まず1つ目として挙げるべきは、「音をダブらせる」こと。“直接音”と“反射音”では、耳に到達する時間が異なる。これが音の“にじみ”を生んでしまうのだ。

2つ目としては、「音色を変えてしまう」ことが挙げられる。例えば音がサイドガラスにぶつかると、反射した音に、多少なりともサイドガラス固有の響きが乗ってしまう。こうして音色の変化が生まれてしまうのだ。

そして3つ目として挙げたいのは、「ピークとディップを生む」ことだ。

音は、“音波”となって空気中を進んでいくのだが、音程によって“音波”の長さが異なっている。例えば…。

音速は340.29m/sなので、1Hzの音の“1波長”は約340m(1Hzの音とは、1秒間に1周期する音なので)。10Hzの音の“1波長”は約34m(10Hzの音は、1秒間に10周期する音なので、1波長は340mの1/10の長さ)、100Hzの音は3.4m、1000Hz(1kHz)の音は34cm。

で、車内で音楽を流すと、音がいろいろなところで反射する。その際、反射してまた反対側の障害物まで到達するまでの距離と、“音波”の長さが合致してしまうことが、さまざまな場所で発生する。場所によっては“1波長”が合致したり、“半波長”が合致したりする。そうすると、物理的に以下のような現象が発生する。音量の膨張(ピーク)が生まれる周波数ポイントができたり、音量の減少(ディップ)が発生する周波数ポイントができたりするのだ。

少々難しい話になってしまったが、イメージとして捉えていただけたらと思う。「音波の長さと、反射する距離の関係で、ピークやディップが生まれる」のである。

「イコライザー」はこれらの弊害に対して力を発揮してくれる。ただし、「イコライザー」ではこれらすべてに対処することは不可能だ。であるのでまずは「弊害が出にくい取り付け方」をすることが重要となる。「イコライザー」に頼るのは、その後、というわけだ。カーオーディオは奥深い…。

今回は以上とさせていただく。次回も「イコライザー」についてのあれこれを解説していく。お楽しみに。

【サウンドチューニング大辞典】第1章「イコライザー」その2「反射音の弊害について」

《太田祥三》

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