2015年、新型「YZF-R1」を投入するとともにYAMAHA FACTORY RACING TEAMを復活させたヤマハは、1996年以来となる鈴鹿8耐優勝を遂げた。そして昨年は218周を走破して連覇達成。ヤマハにとっての鈴鹿8耐連覇は1987年・1988年以来の快挙だった。そして今大会ではヤマハ初の鈴鹿8耐3連覇に挑む。
YAMAHA FACTORY RACING TEAMのエース中須賀克行は、「今年、新たにマイケル・ファン・デル・マーク選手がチームに加わってくれました。マイケル選手は他チームで鈴鹿8耐で連覇した経験を持っているし、全日本JSB1000のオートポリスではチームメイトとして出場していて、一時はトップを走っている。初めてのサーキット、初めての全日本仕様のマシン、初めてのYZF-R1とブリヂストンタイヤのパッケージとすべてが初めて尽くしでしたが、さすがスーパーバイク世界選手権を戦っているライダーで、そのポテンシャルの高さを見せつけてくれました。人柄もよく分かったし、鈴鹿8耐を戦うパートナーとして本当に心強い」とチームについて語る。
新加入のファン・デル・マークも、最高のパートナーと最強チームに身を置くことで優勝に自信を深めた。「昨年まで他チームからYAMAHA FACTORY RACING TEAMを見ていたけれど、統率された強いチームだという印象だった。そして今年、このチームに加わってテストを繰り返したけれど、改めて強さを実感できた。鈴鹿8耐は強力なライバルが多いから簡単に勝てるとは思っていないけれど、優勝の可能性が極めて高いチームだし、それが達成できるように精一杯にがんばる」(ファン・デル・マーク)。
そしてエース中須賀は、今年の鈴鹿8耐に関してこう語った。「テストでは、ハルクプロのホンダマシンがとにかく速かった。もし燃費モードで走っていたならば、かなり手強いライバルになる。それと、ヨシムラもテストではいい感じで、マシンは全日本のときよりも一段上がったイメージがある。もちろん昨年の鈴鹿8耐で我々と同一ラップだったチームグリーンも強敵だし、モリワキもいい形で仕上がっている印象だった。今年の鈴鹿8耐は、とにかく昨年以上に各チームの力が均衡していて難しい戦いになる。でもYAMAHA FACTORY RACING TEAMも昨年よりもチーム力は底上げされていますからね。チームも、マシンも、そしてライダーも過去最高レベルにまとまっている。やり遂げましょう3連覇!! このチームならできる!!」
《佐久間光政》