ヤマハ発動機は12月17日、同社として初となる「新基準原付」を2026年3月に日本で発売する計画であることを明らかにした。台湾で生産する『ジョグ125』を基準に適合させ導入する。
従来の原付一種は50cc以下の排気量と定められていたが、これを125cc以下まで拡大。2025年4月以降、出力を4.0kW以下に制限した125cc以下の二輪車が、新基準原付として原付免許や普通自動車免許で運転できるようになった。
50cc以下の原付一種は、免許取得の容易さや価格の安さなどから生活の足として親しまれてきた。しかし生活の多様化や電動アシスト自転車の台頭などにより近年では販売が低迷。2025年11月以降、新たな排出ガス規制が適用されることが発表されると、技術面や事業性の観点から継続が困難であることが判明。日本独自規格のため採算に見合わずヤマハをはじめホンダも50ccの生産から撤退した。これを受けて、グローバルで市場規模の大きい125ccクラスを原付一種基準に適合させたのが新基準原付だ。
ホンダは先行して最高出力を4kW以下に抑えた110ccの『スーパーカブ110 Lite』や『Dio110 Lite』を新基準原付として発表していたが、これにヤマハも続く。17日、静岡県磐田市のヤマハ発動機本社で設楽元文社長が明らかにした。
ヤマハ発動機 設楽元文社長(12月17日)「排気量50ccというのは世界では稀。世界基準から外れたカテゴリーになってしまっていた。オリジナルな開発や投資をおこなうと、コストとしては高くなってお求めづらくなる。これを打破するため、世界基準の125ccを原付(一種)の基準に合わせて改定をした。買いやすくしながら、乗りやすくするという方向で導入を果たしていきたい」とし、ジョグ125の日本導入を明らかにした。
現時点では詳細な仕様や価格などについては未発表で、「2月頃には正式なリリースをおこなうが、今現在の計画としては3月の導入を予定している」とした。





