【実践! サウンドチューニング】ユニットタイプごとの調整機能の傾向分析 その4

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クラリオン・MAX777W
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カーオーディオの音の善し悪しに大きな影響を与える「サウンドチューニング」について、その実践方法を多角的に解説している当連載。現在は、「ユニットタイプごとの調整機能の傾向分析」を行っている。今回は「AV一体型ナビ」について考察していく。

カーオーディオメインユニットとしてもっともスタンダードなタイプと言えば、今やこの「AV一体型ナビ」であろう。そんな主流メインユニットの「サウンドチューニング」機能はどのようになっているのだろうか。

主流であるがゆえにさまざまなタイプがあり、エントリー機とハイエンドモデルとでは、「サウンドチューニング」能力にもある程度の差が付いているが、ここでは、最上位グレードの機種ではどのような状況なのかを解説していく。なお、三菱電機の『ダイヤトーン サウンドナビ』だけは特別なので、今回はこれを省いて考察していく。当機は“ハイエンドカーオーディオユニット”であることも特長としていて、「サウンドチューニング」機能の仕様が一般的な「AV一体型ナビ」とは大きく異なっているのだ。であるので、これについてはまた機会を改めて詳しく解説させていただこうと思う。

さて、「AV一体型ナビ」の上位モデルでは、ひととおりの「サウンドチューニング」機能が備わっている、と考えていただいていいだろう。「イコライザー」については13バンド、そして、フロント、リア、サブウーファーに対して運用可能な「タイムアライメント」が付いているモデルも多い。

ただし、「タイムアライメント」機能は各社で言い方が異なっているので、搭載しているか否かを確認しずらい。「ディレイ」と呼ばれたり、「スピーカーポジション設定」または「タイムコレクション」と呼んでいるメーカーもある。カタログをよく読まないと記載を発見しづらいこともある。場合によっては店頭で実機を触って確認したほうが早いかもしれない。

とにもかくにも「タイムアライメント」が搭載されている場合、これを使うとステレオイメージの再現性がぐっと向上する。「サウンドチューニング」能力が確保されている機種が良いと考えるならば、当機能の有無は、ぜひともチェックしておきたところだ。

また、「サブウーファー出力」を備えているかどうかも確認したいポイントの1つだ。そしてこれが備わっている場合、フロントスピーカーに対して「ハイパス(ローカット)」がかけられるかどうかもチェックしておくといいだろう。

それができるとなると、以下のような使い方も可能となる。ドアのスピーカーに入力される音楽信号の低域側をカットし、スピーカーの負担を減らすことできるのだ。そうするとスピーカーから歪んだ低音が発せられることが少なくなり、ドア内部の共振も減り、サウンドがすっきりする。大胆にやり過ぎるのも良くないが、ドアのスピーカーが重低音を上手に出せていない場合は、トライする価値は大きい。

今週はここまでとさせていただく。次週は「AV一体型ナビ」の中で注目すべき機能を備えたモデルを取り上げる。お楽しみに。

【実践! サウンドチューニング】Part.5「ユニットタイプごとの調整機能の傾向分析」その4

《太田祥三》

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