日本民営鉄道協会が発表した2016年度(2016年4月~2017年3月)の大手民鉄16社で発生した駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為発生件数は、前年度より36件減少して189件となった。
暴力発生件数が200件を下回ったのは2007年以来、9年ぶり。全国の鉄道事業者が暴力行為ストップを呼びかける啓発ポスターを掲出したほか、警察官の巡回、警備員の配置、駅係員などの研修などの取り組みが浸透したことなどから減少したと見られる。
暴力行為の発生状況は、鉄道係員が酩酊した乗客に近づいた際、理由なく突然行われるケースが多く、時間帯は22時以降の深夜帯に集中している。加害者のうち、飲酒ありが115件で全体の61%、飲酒なしが44件で23%、不明が30件。
加害者年齢は幅広く分布している。曜日別では日曜日の発生が最多、次いで金曜日。
発生場所では、ホームが87件で全体のほぼ半数、改札が59件、車内が17件となっている。