過去の壁を乗り越えて『S-TRAIN』運行開始…横浜から秩父へ

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『S-TRAIN1号』の出発合図を行う横浜高速鉄道の小泉駅長。
  • 『S-TRAIN1号』の出発合図を行う横浜高速鉄道の小泉駅長。
  • 出発式では運行4社の駅長によるテープカットが行われた。
  • 東急のキャラクター「のるるん」も目を輝かせて発車を待つ。
  • 『S-TRAIN1号』が元町・中華街駅を発車。西武秩父駅に向け約2時間の行程をスタートさせた。
  • 『S-TRAIN』で使われる西武の新型40000系。平日は豊洲~所沢間、土曜・休日は元町・中華街~所沢・飯能・西武秩父間で運行される。
横浜・東京方面と埼玉方面を結ぶ有料座席指定列車『S-TRAIN』が3月25日、運転を開始した。横浜高速鉄道みなとみらい線の元町・中華街駅(横浜市中区)では、7時01分発の一番列車『S-TRAIN1号』の出発式が行われ、駅に詰めかけた鉄道マニアらが新しい列車の門出を祝った。

『S-TRAIN』は横浜高速鉄道・東京急行電鉄(東急)・東京地下鉄(東京メトロ)・西武鉄道4社の路線を走る新しい列車。乗車に際しては座席指定券を別途購入する必要がある。平日は「座れる通勤電車」、土曜・休日は観光・レジャー向けの列車として運行される。

車両は西武鉄道の新型通勤電車「40000系」(10両編成)を使用。座席はクロスシートとロングシートの両方に転換することが可能で、『S-TRAIN』はクロスシートで運行される。10号車に大型のフリースペース「パートナーゾーン」、4号車にトイレを設置しており、短距離の通勤輸送から長距離の観光輸送まで幅広く対応できる。

出発式には4社の駅長とタレントの木村裕子さんが出席。テープカットの後、横浜高速鉄道みなとみらい駅の小泉久好駅長が出発合図を行い、『S-TRAIN1号』は西武秩父駅に向け約2時間の行程をスタートさせた。

『S-TRAIN』運行4社のうち東急と西武は1950~1960年代、箱根や伊豆半島の観光開発で激しい勢力争いを行った歴史がある。東急横浜駅の岸哲也駅長は出発式の終了後、報道陣に対し「東急線を西武の列車が走るということは、昔は到底考えられなかった」「過去は過去。壁を乗り越えていかないと鉄道会社も生き残れない。(有料座席指定列車など)こういうことはどんどん採り入れるべきだと思う」などと話した。

平日の『S-TRAIN』は東京メトロ有楽町線の豊洲駅と西武鉄道の所沢駅を結び、所沢発は朝の1本と夕方・夜間の3本、豊洲発は夕方・夜間の3本が運行される。土曜・休日は元町・中華街駅から西武鉄道の所沢・飯能・西武秩父各駅まで運行。東急東横線や東京メトロ副都心線、西武池袋線などを経由する。運行本数は西武秩父方面に向かう列車が計3本、元町・中華街行きが2本。
《草町義和》

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