【ホンダ レーシング 2017】F1めざす若手も積極支援…GP2の松下ら3人が欧州で戦う

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ホンダレーシングの今季参戦選手と首脳たち(向かって左側が2輪、右側が4輪。2列目右に4輪の欧州挑戦若手3選手=左から松下、福住、牧野)。
  • ホンダレーシングの今季参戦選手と首脳たち(向かって左側が2輪、右側が4輪。2列目右に4輪の欧州挑戦若手3選手=左から松下、福住、牧野)。
  • GP2に参戦する松下信治。
  • GP2に参戦する松下信治。
  • 昨年、モナコ大会のレース2で松下は優勝。
  • GP3に参戦する福住仁嶺(中央。握手しているのはホンダの山本モータースポーツ部長)。
  • GP3に参戦する福住仁嶺。
  • ヨーロピアンF3に参戦する牧野任祐(右)。
  • ヨーロピアンF3に参戦する牧野任祐。

13日に開催されたホンダの今季モータースポーツ活動計画発表会では、将来のF1参戦を目標とするホンダ系4輪若手有望選手の支援(育成)に関する2017年プログラム概要も公表された。今季はGP2、GP3、ヨーロピアンF3に各1名が参戦して腕を磨く。

2013年に2シーズン後のF1復帰を宣言し、実際の参戦が15年から動き出すなどするにつれ、欧州を主な舞台にしたホンダの若手選手育成は積極さを増してきた。GP2、GP3に続き、今年はヨーロピアンF3(FIA F3 ヨーロピアン・チャンピオンシップにも、「Honda フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」から若き才能が挑戦する。

まず、F1前座開催が基本の「GP2」に参戦するのは松下信治(のぶはる/23歳)。14年全日本F3チャンピオンで、GP2参戦は3年目となる。チームは今年もART Grand Prixで、カーナンバーは7。

過去2年のGP2参戦ではいずれの年も優勝を経験しているが、シリーズ順位ベースでは好結果に手が届いていない状況の松下(昨季シリーズ11位)。同一カテゴリーでの3年目ということで、「しっかりやらないといけないと思っています。今年が(GP2参戦は)最後だと思うので」と語るなど、勝負の年であることを強く意識している。そして、「取りこぼしのないレース(シーズン)を、力強いレースをしたいです」とも。

続いては、GP2の直接の下位カテゴリーである「GP3」。こちらには福住仁嶺(ふくずみ にれい/20歳)が2年目の挑戦となる。チームはやはり昨季同様のART Grand Prix、カーナンバーは2。

昨季、全日本F3からGP3へと転身した福住は初戦で表彰台を得るなどしたものの、やはりシリーズ順位的には7位にとどまり、鮮烈な印象を残すには至らなかった。今季は「いかに平常心でいられるか」を課題のひとつに、「絶対に優勝して、チャンピオン争いにも絡みたいです」という目標に挑む。

そして3人目は、ヨーロピアンF3に初挑戦する牧野任祐(ただすけ/19歳)だ。一昨年のFIA-F4(日本シリーズ)では最終大会まで激しいチャンピオン争いを演じ、惜しくもそれには敗れたものの、昨季も全日本F3で光るところを見せ、シーズン終盤にはSUPER GTで印象的な活躍を演じた。今季はヨーロピアンF3にHITECH GPから参戦する(カーナンバー未定)。

所属することになったHITECH GPのチーム本拠には「F3参戦チームなのに、こんな凄いファクトリーだとは」と驚いたという牧野。「シミュレーターをたっぷりやっています」と語るなど、充実のオフを過ごしているようだ。「やっぱり狙うのはチャンピオン。最低でもシリーズ2位に入りたい」と、シーズンに向けての意欲を語っている(シリーズ2位というのは、F1参戦に必要なスーパーライセンス取得のためのポイント獲得状況を鑑みての目標順位だという)。

今年は欧州から吉報が届く回数が激増することを期待したくなる、若武者3人の顔ぶれと気概。健闘を祈りたい。

また、全日本F3やFIA-F4でもHFDPは活動を継続的に展開中。今季は全日本F3の大津弘樹(22歳/TODA RACING)と阪口晴南(せな/17歳/HFDP RACING)、FIA-F4では大湯都史樹(おおゆ としき/18歳)と笹原右京(20歳)を支援する。

その他、ワンメイクレース開催を中心としたモータースポーツ普及活動にもホンダ レーシングは精力的に携わっていく。F1やインディに、WTCC、SUPER GT、スーパーフォーミュラといったトップシーンがやはり目立ちはするが、若手有望株の支援やモータースポーツの裾野拡大という面でのホンダの広範な活動、こちらも要チェックである。

《遠藤俊幸》

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