叡山電鉄は3月4日、鉄道車両のディスプレイモデル「鉄道コレクション(鉄コレ)」のオリジナル商品として、「叡山電鉄デナ21型ポール仕様2両セット」を発売すると発表した。
デナ21形は1929年8月、京都電灯叡山線(現在の叡山電鉄叡山本線)向けに製造された電車。設計は鞍馬電気鉄道(現在の叡山電鉄鞍馬線)が導入したデナ121形と同じで、後の運営会社再編により形式が統一され、全10両が運用された。
戦後は1964年から1993年にかけて、老朽化などにより順次運用を終了。1987年に登場した700系711・712号が23・24号の部品を流用して製造されたほか、21号の先頭部と車輪が鞍馬駅で保存展示されている。
現在の叡山本線と鞍馬線では、国内では最後までトロリーポール集電を行っていた。今回発売されるデナ21形の鉄コレもトロリーポール仕様。トロリーポールの先端に滑車が付いた、1970年頃のトロリーホイール式の姿を再現している。
デナ21形の21・22号の2両セットで、発売額は3500円。車両番号・方向板シールとNゲージ専用台車枠パーツが付く。動力ユニットは別売りだ。
形式名にちなみ、4月21日の10時から出町柳駅で発売される予定。これに先立つ3月12日には、9時から12時まで出町柳駅改札前の特設会場で限定1000セットの先行発売会が行われる。購入者のうち希望者の先着100人限定で、鞍馬駅で保存されている21号の運転台が見学できる。
このほか、3月19・20日に万博記念公園内で開催される「万博鉄道まつり2016」でも先行発売会が行われる。