ブリッドのブースは、同社が扱うすべての製品がそろっており、モデルやタイプの違いを実際に座って試せる。また、話題のサッカースタジアムに採用されたバケットタイプのシートも展示されており、間近に見て触ることができる。
説明してくれた岩橋祐氏(営業推進部 販売促進課)によれば、今回新製品となるのは、「ユーロスターII・プレミアム・アイ」、「ジータIIIプラス」、そして「エアー(A.i.R)」の3モデル。ユーロスターII・プレミアム・アイは、背面、座面、サイドにウルトラスエード(アルカンターラ)を使ったコンフォートモデルの進化版だ。
ジータIIIプラスは、定番のジータIIIを本格的にHANS対応させたものとなる。ジータIIIもHANSの装着は可能だが、それを前提に設計されていなかったので、ベルトの位置やヘルメットのポジションが決まらないこともあった。プラスではHANS装着を前提に、背面のベルトの穴を縦に伸ばしている。HANSを装着するとき、ベルトが体を直接ホールドする必要があるため、ベルト穴にベルトがからないようにしなければならない。穴を縦に伸ばすことで、HANS装着時のベルトの干渉を防ぐことができる。さらに、ヘルメットとHANSがくる部分のクリアランスも最適化された。HANSを装着しても首が圧迫されたり、首が曲がったりしないようになっている。
エアーは、オープン2シーター専用のフルバケットシートだ。背もたれの上部が、シート後ろのロールバーの形状に合わせたデザインが特徴となっている。最初はホンダ『S660』専用のシートとして起案され設計されたものだそうだが、マツダ『ロードスター』でもBMW『Z4』でも装着可能だ。オープンカーの場合、座面を低くする必要があるのだが、エアーでは、座面のクッションの厚さ、取り付けアングルなどもロープロファイルになっている。ストリートユースも意識して、バケットタイプながら乗り降りのしやすさなども工夫されている。
これらの新製品は、ブースで実際に座ることができる。エアーについてはデモカ―(S660)で座ることも可能だそうだ。ジータIIIプラスとエアーは春までには市販する予定。もちろん車検対応となる。
ガンバ大阪のスタジアム(大阪市立吹田サッカースタジアム)シートも展示されていた。おなじみのBRIDEのロゴにガンバ大阪のチームカラーのシートが、自動車用のバケットシートとともに並んでいる。見た目はストリート用のリクライニングするセミバケットシートのようだが、サッカー選手の体形を意識して設計したという。また、設置場所がスタジアムのベンチというこで、耐候性も考えられている。
ブリッドでは、このスタジアムでの採用を機に、今後は電車、バス、飛行機、その他公共施設での採用を広げていきたいとのことだ。USJや4D映画館でブリッドのシートにお目にかかる日がくるかもしれない。