【ホンダ シビック タイプR 試乗】徹底した速さ、だけじゃないのが新型…諸星陽一

試乗記 国産車
ホンダ シビック タイプR
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ホンダが2015年末に限定750台の予定で国内販売を予定している『シビック タイプR』の公道試乗が叶った。

シビックタイプRはイギリスホンダで製造され日本に輸入される輸入車で、イギリス国内では限定モデル扱いではないが、日本では750台という限定が付く。話を聞いた11月18日現在では、10倍もの申し込みがあったという。搭載されるエンジンは2リットルターボで310馬力を発生。駆動方式はFFを採用する。思えば、国産車が280馬力という高出力を得たとき、それを安全にドライブできるようにと、『スカイラインGT-R』や三菱『GTO』は4WDを採用した。それを今やFF310馬力が可能になるというのだから、テクノロジーの進化にはじつに脱帽である。

運転席に乗り込むと、ドライバーズシートが身体を上手に包み込んでくれる。シートはレカロなどではなく、ホンダが普段お付き合いしているサプライヤーが担当している。ホンダはシビックタイプRのコストを下げるために、ブランドに頼らないパーツ選びを行った。タイプRの価格は428万円とけっしてリーズナブルではないが、それでもできる限りのコストダウンを行っているのだ。

さて、乗り味だが、これは歴代のシビックタイプR同様にプロダクションレースカーのような雰囲気にあふれている。サスペションはガッチリとした動きで、路面をビシッとつかみ、これでもか!とタイヤのグリップを引き出してコーナーを曲がっていく。

エンジンのパワーも秀逸だ。ギヤを1速に入れ、上手にクラッチをミートしつつゆっくりと発進。クラッチが完全につながった状態からアクセルを踏み込んでも、フロントタイヤがホイールスピンするほどの大トルクを持っている。レッドゾーンの7000回転までエンジンを回し、シフトアップしていけばその加速はまさにスポーツカーそのもの。

もちろんこうした乗り味は走行モードを「+R」とした場合であって、標準モードで走っていると普通レベルの鋭さでの走行となる。従来のタイプRが徹底した走り指向だったことに比べれば、そこに大きな違いがあり、使いやすくなっていると言える部分だろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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