マツダは12月11日、独自技術によるAWD車(4輪駆動車)の燃費について、同じモデルの2輪駆動車を上回る性能を目指す方針を示した。
同日、北海道剣淵町の同社試験施設で開いた技術説明会で開発担当者が明らかにした。AWD車と2輪駆動車の燃費差は一般的に10%以上に達することが多い。マツダが2012年から搭載を始めた新開発AWD「i-ACTIV AWD」は、従来システムより43%の重量低減を図るなど、走行性能とともに燃費の大幅な改善も図っている。
同システムを搭載した『CX-5』の2.2リットルディーゼル車の燃費(JC08モード)は、18.0km/リットル。同じエンジンの2駆車は18.4km/リットルなので、その差は2%でしかない。マツダは今夏、上級車からコンパクト車まで国内向けの主要5モデルで新開発AWDの展開を終えた。
今後は同システムの改良を更に進める方針だ。開発を担当するドライブトレイン開発部の八木康アシスタントマネージャーは「近い将来に実用燃費で2輪駆動車を超えるよう取り組みたい」と述べた。更に、国の審査によるモード燃費についても同様の挑戦をしたいという。AWDは走行条件によって2輪駆動より、エネルギー損失を抑制することができ、燃費改善が可能となる。