日産自動車のカルロス・ゴーンCEOは10月28日、東京モーターショー会場で国内外の報道陣との会見に応じ、「自動車産業は合従連衡を何らかの形で進めなければならなくなる」との考えを示した。
ゴーンCEOは「2つの要素によって合従連衡は加速化する」と指摘。ひとつめの要素として「自動車市場はスローダウンしている」ことをあげ、「リーマンショック以降の成長率は4~5%だったが、15年は横ばい状態。16年は幸運であれば最大で2%、おそらく0~2%の間になると思う。つまり成長率は非常に限定的になる。全体需要が鈍化すると、大手の自動車メーカーや小規模なプレーヤーも引き続きビジネスを発展させられることが難しくなる」と述べた。
また2つめの要素として「例えばコネクティドカー、自動運転車、ゼロエミッション車、排気の低減、規制対応などには多くの制約や技術を要する。つまりどの技術もショートカットはできない、すべて開発しなくてはならない。それだけ資源が必要になる。資源が足りなければ技術を他から買わなければならない。技術を買いたいのであれば何らかの契約、あるいは関係がなければならない」と説明。
その上で「これらの要素によって明らかに自動車産業は合従連衡を何らかに形で進めなければならなくなる」と結論付けた。