フォルクスワーゲングループが、全世界のおよそ1100万台に排出ガス試験を不正にクリアする違法なソフトウェアを搭載していた問題。同じくドイツの自動車メーカー、オペルに飛び火した疑惑を、同社が完全否定している。
事の発端は、ドイツの非政府組織、DUH(ドイツ環境支援協会)の発表にある。DUHは、オペルのMPV、『ザフィーラ』の1.6リットル直列4気筒ターボディーゼル車の排出ガスを計測。その結果、排出ガス中のNOX(窒素酸化物)が、基準を大きく超えていたとして、DUHは、「オペルが排出ガスのデータを不正に操作した可能性がある」と発表していた。
10月23日、オペルは声明を発表。「親会社のGMが開発したソフトウェアに、車両が排ガス試験を受けているかどうか、検知する機能はない」と、疑惑を完全否定した。
さらにオペルは、独自にザフィーラの1.6リットル直列4気筒ターボディーゼル車を、ドイツの検査・認証機関、テュフに持ち込み、排出ガスの計測を依頼。その結果、排ガスデータは法的基準を満たしていたという。
オペルは、「疑惑は明らかに偽りで、根拠のないもの」とコメントしている。