フォルクスワーゲングループが一部ディーゼル車に、排ガス試験を不正にクリアする違法ソフトウェアを搭載していた問題。欧州では、リコール(改修・無償修理)が行われる。
これは10月15日、フォルクスワーゲングループが明らかにしたもの。「ドイツ連邦自動車庁(KBA)が、EA189型ディーゼルエンジン搭載車のリコールを決定した」と公表している。
今回の問題では、フォルクスワーゲングループの一部ディーゼル車に、違法なソフトウェア、「ディフィートデバイス(無効化機能)」を装着。このソフトウェアは、車両がダイナモ上で排出ガス検査を受けていることを、ステアリングホイールや車輪の状態などから察知。排出ガス検査の時だけ、排出ガス浄化機能をフル稼働させて、検査をクリアしていた。
一方、通常の走行状態では、顧客が望む燃費性能を実現するために、ソフトウェアの無効化機能が作動。排出ガス浄化機能が無効化されるために、排出ガス基準を大きく上回る有害物質を放出していた。
今回のフォルクスワーゲングループの発表によると、欧州(EU28か国)では、およそ850万台がリコールの対象になる。このうち、ドイツでは約240万台が該当するという。