『北斗星』27年余りの歴史が完全終結…最終日、札幌側の表情

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札幌駅4番ホームに入線する最後の『北斗星』。
  • 札幌駅4番ホームに入線する最後の『北斗星』。
  • 消えゆく列車に思いを寄せる表現はさまざま。
  • 札幌駅3番ホームに入線する下り最終『北斗星』を待ち構える人々。
  • 2番ホーム側では見納めとなる「北斗星・札幌」の方向幕を撮る人も。
  • 下り『北斗星』の札幌到着後、3番ホームの桑園方はたちまち鈴なりに。
  • 札幌運転所に近い稲穂駅付近でも、ヘッドマークを付けた機関車の入換え風景に熱い視線が注がれていた。
  • 見られなくなる4番ホームの乗車案内札。「カシオペア」は来年2月までの運行継続が決まっている。
  • 上り最終『北斗星』の発車間際、見送る人々に手を振る食堂車のクルー。『北斗星』が消えると、JRの一般営業列車の食堂車は『カシオペア』のみとなる。

1988年3月の運行開始以来27年余り、上野と札幌を結んでいた寝台特急『北斗星』が8月22日、上り札幌発をもって運行を終了した。

『北斗星』は3往復で運行をスタート。1999年7月、上野~札幌間にオールA寝台個室の豪華寝台特急『カシオペア』が運行を開始すると1往復が臨時列車化され、実質的に2往復に。2008年3月には、北海道新幹線工事の進捗などもあってわずか1往復となり、定期列車としては今年3月のダイヤ改正を機に廃止されていた。翌4月からはJR東日本編成による臨時列車が運行されるようになったが、これも北海道新幹線の訓練運転が8月22日から開始されるのを機に運行を終了することになっていた。

最後の運行を迎えた札幌駅では、下り最終『北斗星』の到着時から、別れを惜しむ大勢の人々でごった返し、今年3月のダイヤ改正時を上回る盛り上がりぶりだった。下り最終『北斗星』の編成は、札幌寄りから次のとおりだった。

DD51 1138
DD51 1100
(-)カニ24 508
(11)オハネフ25 14 B寝台
(10)オロハネ24 553 A寝台個室「ロイヤル」・B寝台個室「デュエット」
(9)オロハネ25 503 A寝台個室「ロイヤル」・B寝台個室「ソロ」
(8)オロネ25 506 A寝台個室「ツインDX」
(7)スシ24 506 食堂車「グランシャリオ」
(6)オハ25 503 ロビーカー
(5)オハネフ25 215 B寝台
(4)オロハネ24 551 A寝台個室「ロイヤル」・B寝台個室「デュエット」
(3)オロハネ25 501 A寝台個室「ロイヤル」・B寝台個室「ソロ」
(2)オロネ25 505 A寝台個室「ツインDX」
(1)オハネフ25 214 B寝台

3・4番線ホームの苗穂方エリアでは、一部を立ち入り禁止にして出発合図の儀式が行われ、16時12分、札幌駅をゆっくり後にした『北斗星』。万歳をしたり、涙ぐんだりしたりと、様々な表情に見守られながらの旅立ちだった。今後は、『カシオペア』が札幌発としては唯一の上野行き列車として残るが、こちらは青森~札幌間の急行『はまなす』とともに来年2月までの運行継続が決まっている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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