【アジアクロスカントリーラリー15】アウトランダーPHEV がクラス優勝…最終SSを3位完走、ポテンシャルの高さ証明

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クラス優勝を果たした三菱 アウトランダーPHEV(アジアクロスカントリーラリー15)
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8日に開幕した「アジアクロスカントリーラリー」。最終日となる14日、全行程約2400kmを走り「ツーアンドフォー モータースポーツ」の『アウトランダーPHEV』が、総合20位、クラス1位でラリーを終えた。

最終日となる6日目、第6レグはプレーのホテルから出発、このラリーがスタートした古都チェンマイへと戻る。SS45kmを含む、全行程280kmを予定されていたが、SSのスタート地点を3km強、奥に進めたためSSの区間距離が若干短くなった。

今日のSS区間はヌルヌルでツルツルの路面が3割、ターマックが3割、残りの4割がマッド路面という様子だったという。多くのドライバーが今日のSSを含めて、今年のSSはタフな路面が多かったと口をそろえて語った。

アウトランダーPHEVは昨日の夜のチェックで、エアコン関係の不具合が発見され、昨晩遅くまでかかって修復を行った。不具合は直ったように感じられたが、じつは完ぺきな状態ではなく、フェールセーフが作動しながらの走行となってしまったが、青木孝次選手は総合3位のSSタイム、それもトップに遅れること1分19秒のタイムをたたき出した。これにより、ツーアンドフォー モータースポーツのアウトランダーPHEVは、総合20位クラス1位でラリーを終えた。アウトランダーPHEVのポテンシャルの高さを証明した形だ。

ラリーを終えた青木孝次選手は「冷却性能が落ちてしまうというトラブルにちょっと悩まされました。想定異常の過酷さでしたが、ダカールなどにいけばさらに過酷な環境が待っている。PHEVの将来を考えるなら、とてもためになるラリー参加だったでしょう。今回はコース幅がかなり狭かったので、ボディを広げたのはちょっとコースとのマッチングが悪かった。昨年のカンボジア、一昨年のラオスとかならいいフィーリングになったはずです。この3年間で得られたデータをしっかりと市販車に生かして欲しいと思います」と語った。

三菱自動車工業・技術サポートチームの田中泰男リーダーは「昨年、一昨年と得たデータでプロトタイプ車両に近いマシンで参戦しました。ロードコンディションは今までとはまったく異なるものでした。非常にきつい泥濘路で登り坂もきつい、川も深いという状況でした。想定異常の厳しいコンディションでの戦いでした。いろいろ改良して、PHEVシステムも強化しましたが、それにより冷却が追いつかないということが起きました。しかし、モーター、ジェネレーター、バッテリーなどの不具合は起きませんでした。冷却不足に関してもドライバーからいいコメントがもらえていますので、それを生かしたクルマ造りができると思います。まだまだ生まれたばかりのクルマで足りない部分もありますが、ベース車両としては力強いものを示すことができたと思います。今後はつねに性能を発揮できるようにして、次につなげて行きたいです」と語った。

3年間、3回のラリーで動力系統のトラブルは出ておらず、周辺装置の充実を図ればPHEVは、タイのような暑い国でも十分にその性能を発揮できる。今後、さまざまなモータースポーツを通して、PHEVシステムはさらなる進化を遂げ、多くの人に求められるパワーユニットとなることだろう。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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