【夏休み】伝説の名レーサーの軌跡をたどる…「浮谷東次郎展」開催

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浮谷東次郎展
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アウトガレリアルーチェ(名古屋市名東区)において、「TOJIRO~60’s夢と青春の軌跡、浮谷東次郎と船橋サーキットの伝説~」が開催されている。

アウト・ガレリア・ルーチェは2004年9月にオープン以来、自動車を軸とした個性的な展覧会を開催し、毎回好評を博している。

今回の企画展は、1960年代、日本のレース黎明期に大活躍をした浮谷東次郎にスポットを当てたものだ。浮谷東次郎は1942年生まれ、1965年に23歳で亡くなった。彼の半生はその後多くの雑誌や、また単行本などにもなっている。

高校3年でアメリカに留学するや現地にてオートバイで一人旅をし、また、レースでも活躍した浮谷は、帰国後、第1回日本グランプリにトヨタから参戦。鈴鹿サーキットの攻略法を当時の雑誌に寄稿するなど徐々に名を馳せるようになった。

その名が最も知れ渡ったのは、千葉に開設された船橋サーキットでの最初の大きなレースだろう。ロータス『エラン』では断トツの優勝。もう1レースにはトヨタ『スポーツ800』で出走したが、生沢徹のホンダ『S600 』 と接触し、ピットイン。17位から怒涛の追い上げを開始。トップの生沢をも捉えて逆転優勝を果たしたのだ。

将来を期待され、世界に打って出る意気込みを持っていた浮谷だが、その優勝から1か月後、鈴鹿サーキットにおいて短い生涯を終えてしまった。

今回の企画展主催者は、「浮谷東次郎の生涯の足跡を追いながら、まだ始まったばかりの日本のモータースポーツの青春時代を、今は無き船橋サーキットを中心に多面的に浮き上がらせたいと思っている」とし、会場にはその当時活躍した前述の2台のほか、日野『コンテッサ1300S』、日産『ブルーバード』、ダイハツ『コンパーノスパイダー』、スバル『360』などが展示されている。また、浮谷東次郎に因んだ優勝トロフィーや掲載雑誌、当時乗っていたと同型の『クレイドラーK50』なども展示されているので、浮谷東次郎の軌跡をたどるとともに、日本レース史の一端に触れることが出来る展覧会となっている。

期間は8月30日まで。午前12~午後6時、休館日は月、火曜(祝祭日は除く)。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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