日立製作所は、全日本空輸(ANA)向けに、新たなITインフラ環境としてプライベートクラウドを構築し、従量課金制PaaS型クラウドサービスとして提供開始した。
ANAは、2019年までに運航系システムや整備系システムなど、ANAグループの大半の業務システムをプライベートクラウド上に順次移行する予定。今回のプライベートクラウドの活用により、ITシステムの効率的な利用・運用とコスト削減を図る。
ANAグループは、2014-16年度中期経営戦略で2011年度から2016年度まで累計1360億円のコスト削減を目標としており、ITコストの見直しや生産性向上に向けた構造改革に取り組んでいる。
日立はANAグループに対してITリソースの柔軟、効率的な利用を実現するプライベートクラウドの導入を提案し、採用された。
日立は、ANAに対してプライベートクラウドを従量課金制のサービスとして提供するとともに、ANAは従来各部門が個別に構築し、運用・管理していた各業務システムの大半を、プライベートクラウド上に統合・集約する。これによって各業務システムの要件に応じて、最適な性能、容量、信頼性を備えたITリソースを必要な時、必要な量だけ柔軟に利用し、ITインフラの運用・管理にかかる業務負荷やコスト低減を図る。
プライベートクラウドの基盤には、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」やディスクアレイシステム「Hitachi Virtual Storage Platform」、統合システム運用管理「JP1」など、信頼性・拡張性・運用性の高い日立のプラットフォーム製品を採用する。