【東京おもちゃショー15】クルマの楽しさをリアルとバーチャルで体感…トヨタが公開した2種類の「カマッテ」

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Camatte はじめ
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トヨタは東京おもちゃショー2015(東京ビッグサイト、6月18~21日)で、親子で楽しむコンセプトカー『Camatte はじめ』、そしてAR(拡張現実)を利用してバーチャル・ドライブを楽しめる『Camatte Vision』を公開した。

「Camatte はじめ」のメカニズムは、これまで公開されてきたCamatteシリーズ各車と共通。親子で空間を共有でき、子供でも運転を楽しめるという特徴も変わらない。しかし外観はこれまでとは大きく印象が異なり直線的、平面的でワイルドなボディを持っている。

この鋼板製ボディは技能五輪に出場した3人のトヨタ社員が、すべて手作業で鈑金したもの。ユーザーが容易に着せ替えできるというCamatteの個性はそのままに、大量生産が不可能な「匠の技」によって作り上げられている。

ハンマーで叩いて成型するだけでなく、絞りや型材に当てての曲げなど、さまざまな手法を駆使して鋼板を加工。折れ線が綺麗な直線になっているなど、非常に高い精度で仕上げられている。ボンネットも平面に見えるが、わずかに湾曲した曲面にされている。

また溶接では、パネルの精度を維持するためにTIG溶接を採用。通常のガス溶接やアーク溶接のほうが手間はかからないが溶接個所が盛り上がり、また鋼板の広い範囲に熱が加えられることで歪みが生じてしまう。このため溶接後にもボディパネルを叩くなどの修正作業が必要となる。

TIG溶接は手間も時間がかかるが、溶接した部分すらも美しい仕上がりを見せる。トヨタのスタッフによれば「溶接後にボディに修正を加える必要がなく、ほとんどそのまま展示できた」とのことだ。「Camatte はじめ」は見た目も使い方も玩具的だが、職人の技が味わえる工芸品としての価値も備えているのだ。

いっぽう「Camatte Vision」は、Camatteを運転できない幼児でも、クルマの動きを疑似体験できる装置。カメラで捉えたコース画像の中を、3DデータのCamatteが走り回るというものだ。

まずCamatteの運転席に座って顔をタブレットで撮影すると、バーチャルなCamatteの運転席にその顔写真が表示される。

また画面上でボディ形状やカラーリングを選択し、コースのジオラマにかざすと、ジオラマをカメラで捉えた映像の中に自分が作ったCamatteが登場。画面上のコースを走り始める。自分で作った車両を運転できなくとも、動く様子を楽しめる。

たとえバーチャルであっても、幼いうちから親とコミュニケーションしながら「自分で作って、動かす」ことの楽しさを知るということは、意外なほど将来に大きな影響を与える刺激となることだろう。

《古庄 速人》

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