スズキは6月3日、女性をターゲットにする軽乗用車『アルトラパン』を全面改良し、同日発売した。2008年11月以来の改良で、販売計画は月間4000台に設定している。
ラパンは02年1月の初代モデル発売以来、累計販売が64万台となり、安定した人気を得ている。顧客は20代と30代の人が6割を占め、また全体では女性が9割という「若い女性」中心のモデル。
それだけに、商品企画や実際の開発プロセスでは女性スタッフが活躍した。ラパン専用のメンバーではないものの、軽自動車全般で企画や開発をサポートする5人の「女性ワーキングチーム」や、ラパンの開発プロジェクトに属する女性メンバーらだ。
技術部門を統括する本田治副社長は「男性は商品をまず分析的にとらえるが、それに対し女性は、感覚で判断することが多い」と指摘する。例えばボディカラーで好みのものがないと「それだけで他社さんに流れるケースがある」という。
本田副社長によると、軽自動車全体でも女性顧客比率は6割を占める。それだけに開発への女性の起用は「現状でも十分とは思っていない」とし、今後も継続して拡充する方針を示している。