【スーパーフォーミュラ】今季概要発表…JRP白井社長「世界3大フォーミュラの一角に」

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2015年のSFを戦う選手、チーム監督&首脳が一堂に会した(一部選手と監督は他カテゴリーの日程の影響等で欠席)。
  • 2015年のSFを戦う選手、チーム監督&首脳が一堂に会した(一部選手と監督は他カテゴリーの日程の影響等で欠席)。
  • アジア構想等について語る、JRPの白井裕社長。
  • SF14・トヨタ(TOM'Sチームの中嶋一貴車)
  • SFのシリーズ運営団体JRPの白井社長。
  • JRPの会長としても挨拶する、NAKAJIMA RACINGの中嶋悟監督。
  • 今年のシーズン概要発表会はフジテレビで開催された。BSフジではSFの番組もレギュラー放送されている。
  • 前列中央、黒&緑系のレーシングスーツの2人は、近藤真彦監督率いるKONDO RACINGのロシター(左)とブラー(右)。
  • 中嶋一貴(前列左から2人目)と小林可夢偉(前列右端)の戦いも今季の話題のひとつ。

全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)の今季概要発表会が18日、東京・台場のフジテレビ本社にて実施された。充実の布陣を前に、シリーズ運営団体JRPの白井裕社長は「将来的には名実とも世界3大フォーミュラレースのひとつに」との目標を明言している。

SFは日本一速い男の称号をかけ、国内外の強豪選手が激突する日本最高峰フォーミュラレース。今季の参戦ラインナップは、エンジン供給するトヨタ、ホンダの今季モータースポーツ活動発表会で既に明らかになっているが、その後の動き等も含め、現時点でのエントリーリストは下記のような状況となっている。

■2015 SFエントリーリスト
#1 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)
#2 A.ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)
#3 J.ロシター(KONDO RACING/トヨタ)
#4 W.ブラー(KONDO RACING/トヨタ)
#7 平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)
#8 小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)
#10 塚越広大(REAL RACING/ホンダ)
#11 伊沢拓也(REAL RACING/ホンダ)
#16 山本尚貴(TEAM 無限/ホンダ)
#18 中山雄一(KCMG/トヨタ)
#19 J-P.デ.オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL/トヨタ)
#20 A.カルダレッリ(LENOVO TEAM IMPUL/トヨタ)
#34 小暮卓史(DRAGO CORSE/ホンダ)
#38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)
#39 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)
#40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)
#41 N.カーティケヤン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)
#64 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING/ホンダ)
#65 B.バゲット(NAKAJIMA RACING/ホンダ)
※シャシーは全車「ダラーラSF14」、タイヤは全車「ブリヂストン」。

現状11チーム19台(トヨタ勢11台、ホンダ勢8台)の精鋭陣には、このシリーズのチャンピオン経験者が一貴(12&14年)、山本(13年)、ロッテラー(11年)、オリベイラ(10年)と4人。可夢偉を含むF1経験者も多く、一貴やロッテラーのようにWEC/ルマン戦線でも現在同時に活躍中の選手もいるなど、国際色豊かなうえに、レベルも高い面々が今年も揃った。その彼らが、昨年からF1級と評しても過言でない速さを発揮しているマシンパッケージ(SF14+直噴2000cc直4ターボ)で覇を競う。全7大会、すべてのレースがスリリングな展開となること必至である。

そういった顔ぶれを背に、シリーズ運営団体JRP(日本レースプロモーション)の長にして、かつてはホンダでF1やSUPER GTの開発計画に携わった名エンジニアでもある白井社長の言葉にも力強さが増した。

「国内選手権の枠を超え、世界レベルのアスリートがピュアなレーシングバトルを繰り広げるこのシリーズを、将来的には名実ともに世界3大フォーミュラレースのひとつとして、F1、インディカーと並び称されるところまで発展させていきたい。その目標のために、本年度は新事業体制の基礎を構築していく年だと考えています」

一昨年にフォーミュラ・ニッポンからの改名を果たした前後から、アジアの最高峰レースとして、との目標は掲げられてきたが、世界3大フォーミュラの一角に、との思いが大々的に語られたのは今回が初めてではないだろうか。マシンパフォーマンスと参戦ドライバーのレベル、レースの質といった要素がすべて高次元で揃いつつあるのは確かで、その手応えが白井社長らシリーズ首脳にもあるのだろう。

アジア圏でのレース開催に向けても継続的なアプローチを続け、国内でもさらなる認知向上が図られる。すでにファンにはお馴染みのJ SPORTSでの予選・決勝の生中継に関して、サポートレースも含めた終日生中継の可能性も検討していることを白井社長は語っている。

NAKAJIMA RACING監督にして、JRPの会長職も務めるのが、日本人初のF1レギュラー選手として知られる中嶋悟さん(現役SF選手である一貴&大祐の父)。悟さんの現役時代には、白井さんの開発したエンジンでF1を戦うこともあったわけだが、かつての相棒の後押しをするように、悟さんは「このシリーズを日本の宝にしていきたい」と語った。現名称3年目のSFが、どんな飛躍を遂げるのか、例年通り激しいであろうチャンピオン争いとともに、楽しみにしたい。

今季SFは4月19日決勝の日程で、鈴鹿サーキットで開幕する。

《遠藤俊幸》

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