気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2015年3月18日付
●任天堂がスマホゲーム、DeNAと開発、資本提携(読売・1面)
●ホンダベア3400円、きょう集中回答賃上げムード拡大(読売・8面)
●乗って運んで4パターン、電動三輪車(朝日・1面)
●首都高の渋滞・混雑ほぼ半減、中央環状線の全線開通効果(朝日・38面)
●NY原油が下落、一時42ドル台半ば (産経・11面)
●トヨタ株が上場来高値、好業績、一時8369円(東京・7面)
●ベア、最高相次ぐ、軽、逆風下でも大幅増額、ダイハツ1600円、スズキ追随(日経・13面)
●北九州のマリーナ撤退、日産子会社、事業縮小進める(日経・13面)
●日産「突如やり玉」苦悩、中国恒例「消費者デー」番組、修理に「問題」不振に追い打ち(日経・13面)
●日産ロシア工場今月末まで停止、販売減で生産調整(日経・13面)
ひとくちコメント
メディアが連日のように労使交渉の経過を報じてきた2015年春闘もいよいよきょう(18日)が自動車や電機など大手製造業の集中回答日。前日まで協議が難航していたホンダが基本給を底上げするベースアップ(ベア)にあたる賃金改善を月3400円とすることで事実上、決着したという。
きょうの各紙が報じているが、6000円の要求額には隔たりがあるものの前年実績の2200円から1200円の上乗せとなる。ホンダが3000円台に乗るのは1994年以来21年ぶりだそうだ。(ボーナス)については組合要求の5.9か月を満額回答する方針。
大手の自動車メーカーでは、トヨタ自動車が4000円、日産自動車が5000円で決着しており、ホンダは両社には及ばないが、読売によると「円安を追い風に好決算が相次ぐ見通しの自動車大手で独り負けとなるが、賃上げムードが高まる中、デフレ脱却に向けた社会的責任も踏まえ、『従業員の士気に配慮しないわけにいかない』(幹部)と高水準のベアに踏み切った」と伝えている。
また、競争激化などで収益が悪化しているダイハツ工業とスズキの軽自動車メーカーのベアだが、日経によると、ダイハツが1600円、スズキも追随する見通しだと報じている。
それにしても、17日の東京株式市場で、トヨタ自動車の株価が一時8369円を付け、リーマン・ショック前に記録した上場来最高値8350円を約8年ぶりに更新した。
過去最高の賃上げに反応したのか、それとも国際五輪の最高位スポンサーとしてグローバルで支援するなど「夢」でなく「未来」にむけた先行投資が好感されたのか。投資家の心理を分析するのも興味深い。