【新聞ウォッチ】崖っぷちソニー、看板ブランド「ウォークマン」まで分社化

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ソニーの社長兼CEO、平井一夫氏(資料画像)
  • ソニーの社長兼CEO、平井一夫氏(資料画像)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2015年2月19日付

●トヨタベア実施へ春闘本格化(読売・1面)

●「ウォークマン」分社化、ソニー経営効率高める、中期計画(読売・2面)

●ANA出資検討、スカイマーク支援(読売・2面)

●ガソリン135円、7か月ぶり上昇(読売・2面)

●春節到来円安好機(朝日・9面)

●米港湾スト、ホンダ、2万台減産、不品不足、トヨタは残業削減(毎日・6面)

●車・電機、ベア昨年超えへ、日産は満額の公算(日経・1面)

●都市交通カタールで受注、三菱重工など4000億円(日経・1面)

●ヨロズの配当上積み・社外取締役、旧「村上ファンド」が要求(日経・15面)

ひとくちコメント

「崖っぷち」とか「漂流」とかで表現され続けている経営再建中のソニーがようやく荒療治に踏み切るという。都内で開いた経営方針説明会で、看板ブランドの携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」を含む映像・音響事業などを10月メドに分社化する方針を発表した。

平井一夫社長は「株主や投資家の視点に立ち、事業ごとの責任を明確化する」と説明。事業ごとに「持続的な利益創出を念頭に置いた経営を目指す」とともに、「より迅速な意思決定が可能になる」と強調したそうだ。

きょうの各紙も「ソニー分社化」の話題を大きく取り上げている。すでにテレビ事業の分社化をはじめ、「VAIO」のパソコン事業からも撤退しているが、今回は「ウォークマン」も、本体から離されることになった。

毎日は1面で「ソニーAV事業分社化、『象徴』も改革、成長4分野に傾斜」とのタイトルで、成長をけん引する事業として、画像センサーなどの半導体、ゲーム、映画、音楽の4分野に積極的な投資を行うと報じている。

東京は「ソニー看板外す荒療治」の見出しで、自らを世界企業へと躍進させた看板ブランド「ウォークマン」を切り離す荒療治を迫られた。新たに収益の柱と位置付けた事業から激しい競争厳しいを勝ち抜く革新的な商品を生み出せるか。「復活の道は険しい」と伝えている。

読売は「ソニー聖域なき見直し」。また、日経は「ソニー再建へ小さな本社」。その解説記事では「ソニー再建の行方は平井氏らのリーダーシップにかかっている」と指摘している。経営者の中には荒療治に向くタイプとそうでないタイプがいるが、社内外の評判を聞けば、ダンディすぎる平井社長が荒療治に向くタイプかかどうかは疑わしい。

《福田俊之》

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