【ポルシェ パナメーラS E-ハイブリッド 試乗】ワインディングでは カイエン が上か…山崎元裕

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ポルシェ パナメーラS E-ハイブリッド
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『カイエン』と同様に、4ドアサルーンの『パナメーラ』にも、PHVの「S E-ハイブリッド」が用意されている。パワーユニットの構成は、カイエンS E-ハイブリッドのそれと共通だが、駆動方式がRWDとなることが、パナメーラS E-ハイブリッドの大きな特徴となっている。ウエイトも2095kgと、カイエン比で255kgほど軽量。走りへの期待はもちろん大きい。

確かにパナメーラS E-ハイブリッドの走りは、「Eパワー」モードでのEV走行、ここからエンジンがスタートした後の、パラレル式ハイブリッドとしての制御等々、パワーユニットに関しての不満はない。加速の力強さ、そしてスムーズさは、このモデルの大きな魅力であるし、事実ポルシェが発表したパフォーマンスデータには魅力的な数字が並ぶ。

だがその一方で、ワインディングでの印象には、個人的には完全に満足することはできなかった。それは4WDの駆動方式を採用したカイエンS E-ハイブリッドのスタビリティを味わってしまったからなのか。リアアクスルのさらに後方の位置にバッテリーが搭載されたことで、重量配分がややリア寄りになった影響も、カイエンよりも大きいように思う。

けれどもこのパナメーラS E-ハイブリッドを、都会の日常的なライフスタイルの中で使うことには大きな意義がある。自宅とオフィスの両方に充電設備を用意できるのならば、ほぼ「Eパワー」モードのみ、つまりガソリンを消費することなく、毎日の通勤にそれを用いることさえできるのだから。フルパワーを炸裂させたダイナミックな走りを楽しむのは、ウイークエンドの楽しみとしておこう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

山崎元裕|モーター・ジャーナリスト(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
1963年新潟市生まれ、青山学院大学理工学部機械工学科卒業。少年期にスーパーカーブームの洗礼を受け、大学で機械工学を学ぶことを決意。自動車雑誌編集部を経て、モーター・ジャーナリストとして独立する。現在でも、最も熱くなれるのは、スーパーカー&プレミアムカーの世界。それらのニューモデルが誕生するモーターショーという場所は、必ず自分自身で取材したいという徹底したポリシーを持つ。

《山崎 元裕》

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