北陸新幹線並行4社、開業時のダイヤ発表…長野~直江津直通なくなる

鉄道 企業動向

北陸新幹線長野~金沢間の延伸開業(2015年3月14日)と同時に並行在来線の経営を引き継ぐ各県の第三セクターは12月19日、開業時のダイヤの概要を発表した。地域輸送を担う普通列車などは増発、もしくは現状を維持。特急列車の待避時間解消による所要時間の短縮なども行う。

■しなの鉄道
長野県のしなの鉄道は1997年、北陸新幹線高崎~長野間(長野新幹線)開業にあわせて信越本線の軽井沢~長野間をしなの鉄道線として引き継いでいるが、今回は長野~妙高高原間を北しなの線として引き継ぐ。

北しなの線における区間別の普通列車運行本数は、長野~豊野間が下り40本・上り39本、豊野~妙高高原間が上下各21本。このうち長野~豊野間の下り16本・上り15本はJR飯山線からの乗入れ列車になる。両区間とも上下各2本の増発になる。

妙高高原以北のえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインへの直通列車は設定せず、全ての列車が妙高高原駅での折返しに。えちごトキめき鉄道からの乗入れ列車も設定されず、長野~直江津間を直通する列車がなくなる。境界点となる妙高高原駅では接続時間をおおむね10分以内とし、原則として2番線に北しなの線の列車、3番線に妙高はねうまラインの列車を停車させて同一ホームで乗換えできるようにする。

このほか、しなの鉄道線でも2015年3月14日にダイヤ改正を実施。しなの鉄道線からJR線を経て北しなの線に直通する列車を、下り2本・上り1本運転する。また、現在9時台に運行されている上り1本を直通・快速化し、長野9時53分発~軽井沢11時08分着のダイヤで運行する。区間別の運行本数は現在と同じで、上下あわせた本数は軽井沢~小諸間が56本、小諸~上田間が66本、上田~戸倉間が78本、戸倉~篠ノ井~長野間(篠ノ井~長野間はJR信越本線)が84本となる。

■えちごトキめき鉄道
新潟県のえちごトキめき鉄道は、信越本線妙高高原~直江津間と北陸本線市振~直江津間の経営を引き継ぐ。線名はそれぞれ「妙高はねうまライン」「日本海ひすいライン」になる。

普通列車の区間別運転本数は、妙高はねうまラインの直江津~上越妙高間~新井が上下計54本、新井~二本木間が42本、二本木~妙高高原間が40本。直江津~新井間で6本、新井~妙高高原間で8本の増発になる。日本海ひすいラインは直江津~糸魚川間が現在より12本多い40本。糸魚川~市振間は現在と同じ38本だが、下りが1本増えて上りが1本減少する。

他社線直通の普通列車は、JR信越本線の柏崎・柿崎各駅を発車して妙高はねうまラインに乗り入れる妙高高原行きを朝ラッシュ時に設定。日本海ひすいラインでは、えちごトキめき鉄道の列車があいの風とやま鉄道の泊駅まで乗り入れるほか、あいの風とやま鉄道の列車も2往復が糸魚川駅まで乗り入れる。

このほか、新潟~新井間で上下各2本、新潟~糸魚川間で上下各1本の快速列車を運転。新井発着便は115系電車3両編成で全車自由席になる。糸魚川発着便は485系電車6両編成を使用。全車自由席だが一部はグリーン席となり、JR線内でグリーン車を利用する場合は普通列車グリーン料金が必要になる。

また、新潟~上越妙高・新井間を結ぶJRの在来線特急『しらゆき』が運転を開始し、運転区間のうち直江津~上越妙高・新井間が妙高はねうまラインへの乗入れになる。運転本数は新井発着が上下各2本、上越妙高発着が上下各3本。いずれも上越妙高駅で金沢発着の北陸新幹線『はくたか』と9分以内で接続し、北陸新幹線延伸開業に伴い廃止される新潟~金沢間の在来線特急『北越』の代替となる。直江津~上越妙高・新井間の特急料金は210円を予定している。

■あいの風とやま鉄道
富山県のあいの風とやま鉄道は、北陸本線倶利伽羅~富山~市振間の経営を引き継ぐ。

区間別の普通列車運転本数は、倶利伽羅~高岡間が57本、高岡~富山間が79本、富山~黒部間が62本、黒部~泊間が54本、泊~市振間が38本。高岡~富山間と黒部~泊間は現在より2本増える。また、IRいしかわ鉄道区間を含む金沢~富山~泊間で快速タイプの列車を平日のみ運転し、快速・普通列車をあわせた場合は泊~糸魚川間を除き5~8本の増発になる。

快速タイプ列車の停車駅は、金沢・石動・高岡・小杉・富山・滑川・魚津・黒部・入善・泊の各駅。泊発は金沢行き2本と富山行き1本、金沢発は泊行き3本を設定する。富山駅での直通列車は現在の11本から23本に増やし、同駅での列車の乗継ぎを減らす。また、泊方面の終列車の発車時刻を約30分繰り下げるほか、富山駅で初発・最終の北陸新幹線『かがやき』に接続する列車を運転するなど、利便性の向上を図る。

一部の列車は所要時間も短縮する。北陸新幹線の延伸開業により在来線特急が廃止され、特急列車の通過待ちが解消されるためで、富山~金沢間では最大22分、富山~泊間では最大14分の短縮が図られる。

他社線への直通運転は、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの糸魚川駅までと、IRいしかわ鉄道の金沢駅まで実施。IRいしかわ鉄道の列車は富山駅まで、えちごトキめき鉄道の列車は泊駅まで乗り入れる。泊駅では2番線ホームを分ける形であいの風とやま鉄道の列車とえちごトキめき鉄道の列車が停車し、同一ホームで乗り換えできるようにする。このほか、JR城端線から富山駅に直通する列車も引き続き運転する。

■IRいしかわ鉄道
石川県のIRいしかわ鉄道は、北陸本線金沢~倶利伽羅間の経営を引き継ぐ。全ての列車が他社線への直通運転を行う。

普通列車の運行本数は、あいの風とやま鉄道直通の金沢~富山間が57本、JR七尾線直通の金沢~高松・七尾間が54本。金沢~富山間の運転本数は現状を維持し、金沢~高松・七尾間の列車は2本増える。このほか、金沢駅からあいの風とやま鉄道の泊駅までを結ぶ快速タイプの列車を平日に5本運転。七尾線方面に直通する特急『能登かがり火』なども運転される。

七尾線からの乗入れ列車では、北陸新幹線の初発『かがやき』に接続する高松5時16分発の金沢行きを設定。金沢着最終の『かがやき』に接続する金沢23時43分発の高松行きも運転される。このほか、富山方面と七尾方面への終列車の時刻繰り下げや、富山方面への初発列車の繰り上げも行う。

あいの風とやま鉄道と同様、在来線特急の廃止により特急列車の待避時間が解消されるため、金沢~富山間の平均所要時間は約5分短縮されて下り57分・上り58分になる。
《草町義和》

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