新潟県のえちごトキめき鉄道(トキ鉄)は3月14日、JR西日本から譲渡された建築限界測定車オヤ31形31号(オヤ31 31)が搬入されたと発表した。
オヤ31形は新線建設や電化工事に際して列車と構造部や人が接触しないように設定されている「建築限界」と呼ばれる幅を確認する車両で、オヤの「ヤ」は事業用を示す。1953年から1961年にかけて全7両が登場し、1987年のJR発足時はJR四国を除く各社へ計5両が承継された。
オヤ31 31は3月8日にJR西日本金沢総合車両所で譲渡式が行なわれた後の11時23分、JR貨物のEF510-3に牽引されて一路直江津へ向けて出発。直江津駅でEF510-3が切り離された後に、D51形蒸気機関車827号(D51 827)の牽引により直江津運転センターの転車台に乗り、夜間に人力で扇形車庫へ格納された。
直江津駅から直江津運転センターの転車台までオヤ31 31を牽引したD51 827。軽油で動くコンプレッサーを利用した圧縮空気を動力としている。今後は3月18日から2023年の営業が開始される直江津D51レールパークで展示されることになっており、4月1・2日には車内が公開される。