タカタ製エアバッグのリコール、ホンダが全米規模に拡大する意向を表明…米公聴会

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ホンダシビック2002年型
  • ホンダシビック2002年型
  • 初代アキュラMDX(日本名:ホンダMDX)

タカタ製のエアバッグの不具合が、大きな問題になっている米国。同社製のエアバッグを採用するホンダが、全米規模でのリコール(回収・無償修理)に応じる姿勢を示した。

これは12月3日、米国ワシントンで開催された米議会下院のエネルギー商業委員会の公聴会で、ホンダが明らかにしたもの。公聴会に出席した北米ホンダのリック・ショステック上級副社長は、タカタ製エアバッグのインフレータ不具合によるリコールに関して、「全米規模に拡大する用意がある」と表明している。

このリコールは、タカタ製のエアバッグのインフレータ(膨張装置)の不具合によるもの。ガス発生剤の成型工程や成型後の吸湿防止措置が正しく行われず、密度が不足したガス発生剤が組み込まれた可能性がある。これにより、エアバッグ展開時にインフレータ内圧が異常上昇。インフレータ容器が破損して飛び散り、出火や乗員が負傷する恐れがあるというもの。

当初、このリコールは、フロリダ州など高温多湿地域が中心だった。しかし、フロリダ州を含めた高温多湿地域以外でも、同様の不具合が起きていたことが判明。これを受けて、米国NHTSA(運輸省道路交通安全局)は11月18日、「このリコールを全米に拡大するよう、ホンダを含む自動車メーカー10社に指示した」と発表していた。

12月3日の公聴会では、米当局の意向を受けて、ホンダが全米規模でのリコールに対応する用意があることを表明した形。ホンダにとって、米国は多くの収益を依存する重要市場であり、リコール問題の早期収束を図る方針と見られる。

《森脇稔》

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