ホンダの伊東孝紳社長は11月10日に都内で開いた新型『レジェンド』の発表会で、安全技術「ホンダセンシング」について「レーダーとカメラの連携で格段に認識力がアップした」と、性能をアピールした。
ホンダは2003年にトヨタ自動車とともに、衝突被害軽減ブレーキの実用化で、世界に先駆けた。しかし、近年では性能や普及面で後手に回っているのが否めない状況にあった。伊東社長は最初に投入したシステムについて「最後はやはり人間が操作するという考え方だった。そのため、ブレーキをかけるのは30km/hまでとしていた」と、パイオニアとしての機構づくりを振り返った。
当時はセンサー技術で、いまひとつ信頼性が確保できなかったという事情もある。「現在では停止できるまで十分制御できるようになった」と、10年ほどの急速な技術進化を噛みしめているようだった。