マツダは9月11日、新型『デミオ』を発表した。新型はSKYACTIV-Dの採用や緊急ブレーキ標準搭載など、“目立つ”部分でのトピックが多いが、実は“目立たない”部分にも開発陣のこだわりがある。ドライバーなら必ず接する部分である「ペダル」もそのひとつだ。
新型デミオには、「オルガン式アクセルペダル」が採用されている。アクセルはコンパクトカー以外でも「つり下げ式」が大多数を占めており、新型デミオが、もしつり下げ式を採用していても気にはならないであろう。しかし、その部分にもこだわるのがマツダである。
「配置位置やペダル自体の高さ(長さ)にも気を使っている」と語るのはマツダ商品本部の土井歩主査。続けて土井主査は、オルガンペダルの利点を「かかとの位置を決めれば、アクセルを容易にコントロールでき、かつブレーキングの際にもかかとを上げずに済む」と述べる。
ドライブ中に“足を上げる”というのは、ドライビングには関係ない動作といえる。その動作をなくす事で実は“疲れ”を軽減できるのだそうだ。
さらにマツダは、デミオのドライビングポジション全体にも気を使っている。「基本的に左右対称ではないと、人間は違和感を覚えるはず。ステアリングがきちんと真ん中にあり、その位置が上下だけではなく手前か奥かも調整できる事。何気ない事ではあるが、このおかげで、様々なユーザーにクルマがフィットし、さらにラクな姿勢で運転できる事がきちんとした操作、そして長距離ドライブを可能にする」と、土井主査は考察を述べた。