【ダイハツ コペン ローブ CVT 試乗】開けても閉めてもかっこよくなくちゃ…岩貞るみこ

試乗記 国産車
ダイハツ・コペン ローブ AT
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樹脂製の屋根を見て胸をなでおろす。オープンカーに対してはそれぞれ意見もあるだろうが、私はだんぜん、幌じゃなくハードタイプ派だ。

だって、オープンには憧れるけれど、暑いとか寒いとか排ガスが気になるとか日焼けしちゃうとか、開けたくない日の方が多いんだもの。そんなとき、幌だとちょっとね。正直なところ「かっこ悪い」。オープンカーたるもの開けたときにかっこいいのは、基本中の基本。さらに、閉めたときもかっこよくなくちゃ困るのだ。

『コペン』のデザインは存在感がすごい。小ささをうまく活かした、やんちゃ具合。目立ってなんぼのカテゴリーのなかでも、視界に入ったとたん二度見してしまうほどの印象の強さ。オープンにしなくたって十分、アピールできる。

ボディが小さいゆえに、ドライバーの身長にもよるけれど、身長170cmの私のドラポジだと、背もたれの後ろにショルダーバッグすら入れるスペースがない。となると、助手席にゲストがいるときはトランクスペースに入れることになるのだが、屋根を開けた状態でトランクリッド開けると、ちゃっかり格納された屋根が陣取っていて、ショルダーバッグが入り込めるスペースがない。いや、屋根の下に空間はあるのだが、そこへ押し込むための隙間がないのだ。ゆえに、一度、屋根を閉める>バッグを入れる>再度、屋根を開ける、という手順になるため、荷物のある場合はそのあたりの段取りを考えないと、出発までわらわらすることになる。まあ、コペンが発信する楽しさに比べれば、こんなことはちっちゃいことなんだけれど。

エンジンをスタートさせると、音が五感を刺激する。やっぱり音は重要なのだ。たとえ時速30km/hで走っていても、音さえ心地よければそれで十分、走りに満足できるし。CVTはすべるように加速し、シフトアップ&ダウンもすぐに反応する。SモードではMT走行のようにギアが選べ、シフトダウンのときは、エンジン回転数がギュンと上がって気持ちが昂ぶる。きっと、クルマの楽しさはこういう小さなことの積み重ねから始まるのだと思う。コペンは乗れば乗るほど、手になじみ、好きになるクルマだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材中するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

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