ポルシェ・ジャパンが導入を開始した『パナメーラS E-ハイブリッド』。ポルシェは環境性能が高まるなか、パワートレインの電動化が必須と考え、そこへ向かう過程としてハイブリッド、プラグインハイブリッドを採用しているという。
ポルシェ・ジャパンネットワークディベロップメント部スペシャリストの内藤久善さんは、「環境に対する規制が各国で高まってきているなかで、メーカーごとの燃費基準などが強まっている。ポルシェは高性能スポーツカーを作っているメーカーなので、ハイパフォーマンスを保ちながら環境規制の中に収めるためには、パワートレインの電動化が必須だと考えている」と話し、「そこへ向かう過程として、通常のハイブリッドから始まり、プラグインハイブリッドへと進化させているという段階なのだ」という。
内藤さんは、「ポルシェは今回のパラレル式ハイブリッド以外にもいろいろな環境技術を持っているが、これを例えばすぐに911のようなスポーツカーに適応できるかというと、今の段階ではバッテリーの大きさや重量増を考えると難しい」と述べる。
しかし今年ポルシェは、『919ハイブリッド』でル・マン24時間レースなどに参戦。「実際にハイブリッドやそれに伴う最新技術を実戦投入することで、生産車に最適なシステムを作り上げるだろう」と内藤さん。
また、プラグインハイブリッドに関しても、「今回はラグジュアリーセダンのパナメーラだが、同じくプラグインハイブリッドの『918スパイダー』では、ニュルブルクリンクのラップタイムが7分を切り、このシステムが従来のクルマ以上のパフォーマンスを持っていることを証明した」
このように、「ポルシェの特質として、机上の空論ではなく、作ったら必ず試して突き詰める。それがポルシェらしいところだ」と語った。