【三菱 eKスペース 発売】ブランドの顧客傾向によって仕様に変化をつける

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三菱・eKスペースカスタム
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三菱『eKスペース』は、三菱独特の個性を表現するほか、販売に関しても、日産との差異があるという。

「日産と共同開発はしているが、いかにお互いのブランドを意識して見せるかということは重要なポイントだった」とは、NMKV商品企画グループアシスタントマネージャーの葛西宏樹さんの弁。

その象徴がeKスペースカスタムのフロントフェイスだ。「『デリカD:5』風のグリルは、三菱だからこそ可能なデザインで、三菱が好きなユーザーに選んでもらいたい」と話す。

また葛西さんは、「三菱は軽自動車保有ユーザーが多いのに対し、日産は、登録車ユーザーの保有が多いという会社の背景から、三菱は、軽からの乗り換えをしやすくするために、(デイズルークスとは)装備差を持たせた」という。

葛西さんはその一例として、アラウンドビューモニターとバックビューモニターを挙げ、「三菱の標準装備はバックビューしか映らない仕様で、アラウンドビューモニターはオプション設定だ(日産は両方標準装備)」。その理由は、「これまで軽自動車に乗ってきたユーザーにとっては、少しオーバースペックに感じられ、(装備を省いて)少しでも安くしてほしいといわれる装備だ。その点を考慮し、オプション設定にしている」と説明。

グレード設定も、「出来るだけグレード数を減らして、販売会社が売りやすくするような気遣いをしている」と述べる。これは、「軽自動車の売り方は、一度(販売会社が)在庫を持って、そこから売って行くという方法がメインになるので、グレードが多ければ多いほど、販売会社は在庫を抱えるリスクが増えて行く。また、ユーザーは、軽自動車は頼んだらすぐに乗りたいというニーズが非常に高いので、そこにきちんと対応できるようにした結果だ。こういった売りの現場のノウハウも、軽自動車からの乗り換えをメインにするかどうかで変わってくるポイントのひとつだ」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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