【新聞ウォッチ】三菱自社長交代、在任9年の益子社長「東日本大震災が最も重苦しい経験」

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三菱自動車の益子社長(東京モーターショー13)
  • 三菱自動車の益子社長(東京モーターショー13)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年2月7日付

●ソチ熱戦火ぶた、きょう開会式(読売・1面)

●ソニー赤字1100億円、TV分社化、5000人削減、3月期予想(読売・1面)

●混む高速道料金高く、16年から都市部の渋滞緩和狙い(朝日・9面)

●三菱自、再生に区切り、9年ぶり新社長、新車開発に意欲(朝日・9面)

●フィットが好調4か月連続首位、1月国内新車販売(朝日・9面)

●東京海上不払い最大10万件「不公平生じる」と非公表(毎日・9面)

●トヨタ労組がベア4000円決定 (産経・11面)

●米ビッグ3回復踊場、今期、北米減速へ、前期はそろって増益 (日経・7面)

●インドに戦略車第3弾、トヨタ発表(日経・11面)

●富士重レガシィ新型車を公開、シカゴで (日経・13面)

●スズキ、経常益100億円上振れ、「軽」好調で最高益 (日経・16面)

ひとくちコメント

9年ぶりに社長交代を発表した三菱自動車が定時株主総会後の6月25日付で会長兼最高経営責任者(CEO)に就任する益子修社長と社長兼最高執行責任者(COO)に就任する相川哲郎常務が、東京・田町の同社本社で会見を行った。

きょうの各紙は「技術とデザインを磨き、もう一度、三菱自動車のブランドを構築したい」などと抱負を述べた相川氏のプロフィルを人物コラムで紹介。「eKワゴンの生みの親」(朝日)、「頼まれたら断らない」(産経)と、温厚な性格で信望が厚いことなどを伝えている。

また、朝日は「三菱自、再生に区切り」として、益子社長が「再生に区切りがつき、競争のスタートラインに立った」ことを取り上げている。その益子氏、在任9年間の“社長業”で最もきびしく、つらかったことを聞かれると「東日本大震災が起こったこと」と答えて「自分が生きている間にあれほどの大震災が起こるとは思っていなかったので、重たい経験をした」と述べた。

2011年3月11日の地震発生時、益子社長は本社の応接室で接客中だったそうだが、まず社員と家族の安否確認を最優先で指示したが、系列の東北の販社の社員の訃報にも接したという。

もっとも、益子社長の9年間は、大震災ばかりではなく、再生計画を遅らせたリーマン・ショックやタイの大洪水、超円高、それに、1年前のバッテリー発火問題など苦難の連続だったといえる。

それでも一度決めたことを最後までやり遂げる強い意志と実行力、それに親しみやすい「ネアカの人間」の益子社長でなければ、スリーダイヤ再生の道筋はつかなかったと言えそうだ。

《福田俊之》

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