スーパーフォーミュラ富士テスト…ルーキーテストではF1経験者カーティケヤンが好タイム

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カーティケヤンが好パフォーマンスを披露した。
  • カーティケヤンが好パフォーマンスを披露した。
  • 全日本F3チャンピオンとなった中山雄一がルーキーテストに参加。
  • バゲットはナカジマレーシングでテスト。
  • ナカジマレーシング32号車のコクピットに座るバゲット。
  • ナカジマレーシングの31号車は陣川雄大がドライブ。
  • インドのフォーミュラで修行中の陣川。
  • ナカジマレーシングは2台のSF13でテストに臨んだ。
  • カーティケヤンはフライトの都合で、2日目午前で走行切り上げ。チームルマン7号車も撤収した。

18~19日に富士スピードウェイで開催された全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)の新型車両開発テストでは、並行してルーキーテストも実施。元F1ドライバーのナレイン・カーティケヤンらが登場している。

今季型SF13を使ってのルーキーテストで、カーティケヤン(36歳)がさすがのパフォーマンスを見せた。インド初のF1ドライバーとして2005、11、12年に計50戦近い参戦キャリアを誇る彼は、SFの前身フォーミュラ・ニッポンにも01年に参戦経験があり、最高位6位2回という成績を残しているが、今回の扱いは一応“ルーキー”。しかし、その適応能力はとてもルーキーのものではなかった。

熟成極まり、量産フォーミュラとしては極限域といっていいスピードを発揮するSF13を短時間でそれなり以上に乗りこなすのは簡単な所業ではないはずだが、初日朝のドライで走れたわずかな時間帯、現行レイアウトの富士は初めてにもかかわらず、カーティケヤン(KYGNUS SUNOCO Team LeMans/エンジンはトヨタ)は20周目に1分23秒837という全体ベストタイムを出した。これは約1カ月前の富士スプリントカップのポールタイムの1.1秒落ちという水準であり、チームの山田健二エンジニア(今季ロイック・デュバル担当)らも感心しきり。F1を含む日欧のハイレベルカテゴリーでの経験と実績が伊達ではないことを証明した。

カーティケヤンはフライトの関係で2日目午前までで走行を切り上げたが、本人のSFへの参戦意欲は高いらしい。KYGNUS SUNOCO Team LeMansはデュバルの続投が規定路線であるなどしており、ここに割り込むことは難しいが、今回見せた速さに対して別のチームが興味を示す可能性はあるのではないだろうか。

大半がウエットコンディションだった今回のテストにSF13で走行に臨んだのは、カーティケヤンの他、ベルトラン・バゲット、陣川雄大(以上NAKAJIMA RACING/ホンダ)、中山雄一、小泉洋史(以上KCMG/トヨタ)、ナニン・インドラ-パユーング(P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)の計6人(今季JAF GPでSF初優勝を達成した国本雄資もCERUMO車で走行しているが、もちろん彼は別格)。

バゲットは今季のWECでLMP2チャンピオンとなったベルギー出身の27歳で、陣川はインドのジュニアフォーミュラなどで腕を磨いている23歳、中山は今季の全日本F3チャンピオンとなった22歳、タイ出身のインドラ-パユーングは全日本F3-Nクラスシリーズ2位の19歳、小泉は全日本F3やアジアン・ルマン・シリーズで活躍する44歳のベテランと、バラエティに富む面々だが、何人が実際に来季のSF実戦シート獲得を目指すのか、そしてそれを得られるかはわからない。ただ、マシンが新しくなるシーズンなので、参戦できればルーキーにとって活躍チャンスは例年以上に大きなものとなる可能性も高いだけに、それぞれの“就活”に期待したいところだ。

来季SF第1回公式合同テストは、2月18~19日に富士スピードウェイで開催予定。ここで注目の各チーム新季ドライバー陣容も見えてくることになるだろう。

《遠藤俊幸》

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