気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年11月21日付
●クルマ未来へ、モーターショーから、若者意識「走り」前面、報道向け公開、人気回復各社図る、スポーツ仕様主役 (読売・11面)
●ヤマハ発動機,自動車参入へ (読売・11面)
●マイクロソフト次期トップ、フォードCEO浮上(朝日・8面)
●日産社長、EV販売「遅れる」「16年度に150万台」を修正 (毎日・7面)
●「流行語大賞は『弱い者いじめ』」軽増税巡りスズキ会長皮肉(毎日・7面)
●地域活性化で設置推進「道の駅」にEV充電器、無線LANサービスも (東京・3面)
●ロボット技術応用運転に癒し、会話する車、トヨタやデンソー研究開発(東京・7面)
●EVから出火、米当局が調査、テスラのモデルから (東京・7面)
●中国でハイブリッド開発、トヨタ、現地2社と (日経・1面)
●ホンダ、HVスーパーカー、東京モーターショー開幕、エコ、走りも追求、三菱自は「パジェロ」型 (日経・11面)
ひとくちコメント
「世界にまだない未来を競え。」をテーマに、第43回東京モーターショー2013」が22日から東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕するが、それに先立ち、報道関係者の公開が始まった。各紙が20日の夕刊で一部を報じたのに次いで、きょうも経済面で「見どころ」などを大きく取り上げている。
各紙の見出しを比べると、今回のショーの特色が読み取れる。毎日は「エコカー全盛」、東京も「次世代エコ車主役争い」と、「燃料電池車や電気自動車の試作車など、車の未来を予感させるエコカーが集結した」と伝えた。
読売は「若者意識『走り』前面、人気回復各社図る、スポーツ仕様主役」、日経も「ホンダのHVスポーツカー」を中心に「エコ、走りも追求」としている。朝日は「エコも若者も戦略」として、「世界をリードしたとはいえ、環境技術の『本場』の自負がにじむ。とはいえ、若者の車離れは深刻だ。ショーは腐心の場でもある」と指摘。
産経は「発信力」を視点に「米中両国でもそれぞれモーターショーが同時期に開催。米大手3社は前回、前々回に続き東京へは不参加」とした上で、「世界に向けたと発信力回復にはなお課題が残る」と警鐘を鳴らす。
現に会場を歩いていると、アジア系のメディア関係者は多く出会ったものの、前夜祭などで見掛けた欧米系のジャーナリストの人数は少ない印象を受けた。海外メディアの知人に聞くと「彼らは開幕前日まで東京にいたが、その後は中国や米国に行ってしまった」という。
それはともかく、ブースでは各社のトップがスピーチを行ったが、ニュース価値という視点からは最もインパクトを与えたのはヤマハ発動機の柳弘之社長。小型四輪自動車の試作車「MOTIV(モティフ)」を披露し、「2010年代の市販化に向け開発を進めている」と述べたもので、きょうの各紙が「ヤマハ発,小型四輪参入へ 」(産経)などと、報じている。
さて、23日からの一般公開では、「若者」たちがどのくらい集まるのかが興味深い。