トヨタ自動車が2012年5月よりブルーレイディスクが再生できるDOP(ディーラーオプション)ナビとして販売してきた『8インチプレミアムBDナビ(NHBA-X62G)』『プレミアムBDナビ(NHBA-W62G)』が、13年12月末を期限に販売中止となることがわかった。
理由は、本体に搭載したリアモニター用アナログ映像出力が『AACS』の規定に抵触するため。AACSとは“Advanced Access Content System”の略で、コンピュータ・家電メーカーが共通で策定した映像コンテンツのコピープロテクト規格のこと。一向になくなる気配を見せないソフトの違法コピーを防止することを目的に採用された。この規定では違法コピーの要因となっているハイビジョン画質(HD)のアナログ出力が認めておらず、同端子を備える機器の販売は家庭用レコーダー等も含め、14年1月1日より全面禁止される。NHBA-X62Gにはリアモニター用としてアナログ映像出力を備えており、これに伴って販売の継続ができなくなったという。
一方、『8インチエクシードナビ(MHZN-X62G)』『マルチリンクナビ(NSLN-W62)』はブルーレイ再生機能を搭載しないものの、搭載している「SD動画再生」について著作権保護技術(CPRM)の規定が適用されるため、14年1月以降生産するモデルよりアナログ映像出力ができなくなる。「SD動画再生」は、家庭用レコーダー等で録画した番組や、携帯電話等からSDカードに録画した動画データを再生できる機能で、両機種ではこれまでリアモニター用としてアナログ映像出力が可能だった。なお、音声信号はアナログ出力が維持されている。
また、これと同時にディスプレイオーディオ『スマホ対応ディスプレイ(DAN-W62)』の販売が13年12月末を持って打ち切られることも決定。12年6月に発売後1年間の販売実績は100台/月と低迷していたためとする。