【三菱 アウトランダーPHEV 試乗】燃費セーブに加え、制御と走りも向上…片岡英明

試乗記 国産車

三菱・アウトランダー PHEV
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不具合のあった駆動用バッテリーに対策を施した『アウトランダーPHEV』は、発売前に乗ったクルマより制御が緻密になり、走りと快適性に磨きがかけられていた。

アウトランダーPHEVは、2.0リットルの4気筒ガソリンエンジンを積み、前後の車軸には2つのモーターを積んで4輪を駆動する一歩進んだプラグインハイブリッドだ。外部からの充電による電力と減速時のエネルギー回収により、燃料を思い切りセーブした効率のよい走りを楽しむことができる。これが最大の特長であり、魅力のポイントだ。

市街地を中心に走ったが、それほど丁寧なアクセルワークを心がけなくてもモーターだけのEV走行を続けようと頑張った。モーターは瞬発力が鋭く、実用域のトルクも厚みがある。しかも滑らかで上質なパワーフィールだ。モーターのノイズも耳障りではなくなった。ゴーストップの多い市街地では一般のガソリンエンジンより余裕があり、扱いやすい。平坦路ではエンジンがかかったときにトルク変動に気がつかないほどショックも抑えられていた。滑らかで違和感のない制御は、これまでより進化したところと言えるだろう。

信号が赤になったときや減速するときは、アクセルを戻したり、ブレーキを踏む。アウトランダーPHEVはこのときに減速エネルギーを使って回生を行う。パドルシフトを使って回生ブレーキの効きを6段に切り換えられる機能は便利だ。使いこなすためにはちょっと慣れを必要とするが、うまく使うとモーターの領域を広げることができる。

走りの質感も引き上げられた。キャビンは一クラス上の快適性で、静粛性も高い。フットワークも軽快だ。低重心で、前後の重量配分がいいから気持ちよくクルマが向きを変える。狙ったラインに乗せやすく、荒れた路面での安定感と接地感も素晴らしい。乗り心地も上質だ。発売早々につまづいてしまったが、現時点でもそのハンディを補って余りある魅力を秘めた環境派のSUVである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
おすすめ度:★★★★★


片岡英明│モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。
《片岡英明》

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