ビッグマイナーチェンジが行われたメルセデスベンツのEクラス。さまざまなエンジンが用意されるなか、最近日本でも大注目となっているディーゼルエンジンモデルに乗った。
Eクラスには以前からディーゼルエンジンが用意されているが、今回のモデルは以前のものに比べて41馬力/8.2kgmのスペックアップが図られている。走らせると、これがじつに気持ちいい。ディーゼルエンジン独特の低速から盛り上がる大トルクが、クルマをどんどん加速していく。
不思議なもので若いころはエンジンが軽快に高回転まで回ってそれに伴って速度が上がっていく、それこそバイクのエンジンのようなフィーリングが好きだったのだが、歳を取ると次第に低速トルクが太いクルマがよくなってきた。これは加齢による趣向の変化ではなく、経験を重ねたことによる結果。低速トルクがあるクルマのほうが圧倒的に乗りやすく、そして速いのだ。
また、ディーゼルエンジンはトルク変動が少ないので、クルージング中にアクセルペダルの踏み込み量が少し変わったからといって発生するトルクが大きく変わらない。つまりギクシャクせずに走れるから、長距離を走ってもストレスがないのだ。
このE350ブルーテックステーションワゴンは798万円という車両本体価格は決まっているものの、まだ認証が取れていないため減税率などは決まっていない。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。